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ひとつずつの勝利を重ねて

誰かに勝ちたいではなく、自分の走りに集中する。
2月9日の全日本実業団ハーフマラソンで、
初めてロードの10㎞に挑戦し、
優勝(32分33秒)を飾った山本有真選手。

彼女にとっては何より、自分でペースを作って、
想定通り走れきれたことが、大きな収穫となりました。

良いイメージで勝ちを続けたい

トラックとロードの違いは、路面状況の変化。
この日もレース当日、地面は凍っていて走りにくい状況でした。
その中、32分半で問題なく走れたことが、
山本選手にとって、ひとつの自信になりました。

「欲を言えば31分台も考えましたが、今の私は5000mがメイン。去年の課題としていたのが、中盤の粘りや3000m~4000mの持久力だったので、この1月に取り組んできたことが、力になっていると確認できて良かったです」。

そして、今の彼女にとっては、
”勝利を積み重ねる”ことが、
大切な目標となっています。

「この10㎞で良いスタートを切れた、いいイメージで終われたこと自体が、自分の中ではすごく良くて。あまり悪いイメージをつけたくないというか、全ての試合において、いいイメージで勝てる・勝ち切りながら、日本選手権だったり世界陸上を迎えたいと思っています」

「今回はまたひとつ、良い形で大会を終えられた。次のレースはまだ決まっていませんが、3月~4月に出るレースもいい形で終わりたいと思っていて、ひとつずつ段階を踏んでいるところです。今回の10㎞も、1段階目を良い感覚で終われたから、次もまた少しあげていきたい。そんなイメージで頑張っていこうと思います」

『去年とは違うぞ!』と知ってもらいたい

山本選手にとっては、これが新年最初のレース。
昨年の状況に比べて、今年は万全の状態で、
スタートできることが、彼女の中では重要でした。

「去年は、1月と2月に体調を崩して、3月は足の痛みで注射打ったりして走れない時期がほとんどでした。だから、1~3月で練習が積めなくて、4月に慌てて準備した感じのシーズンインになってしまいました」

「それに比べて今年は、すごく良い体の状態で新年を迎えられているし、大きな体調不良や怪我もなく順調に練習を進められています。全日本ハーフはその中での試合だったので、『去年とは違うぞ!』と自分も実感したいし、他の人にも”順調だよ”と知ってもらいたいと思って出たレースなので、良かったです」

怒涛の数ヶ月間に向けて

冬季練習も残すところ、1~2か月。
春先からトラックシーズンが始まった後は、
各地でのレース、SEIKOゴールデングランプリ、
アジア選手権、日本選手権。
そして注目の東京世界陸上と、
夏まで大きな大会が続きます。
大事なのは、そこに向けての逆算。

「1月は本当に量を踏んでいて、距離・距離・距離って感じで、しっかり距離を踏めたので、次は距離にプラスしてスピードも入れていくのを監督と話しています。合宿でスピードをつけて、3月の半ばにタイムトライアルみたいなことや3000mの記録を狙う練習も準備してもらっているので、そこで自己ベストを出したい気持ちはあります。それに向けて、今はスピードを入れていく感じですね」

「4月にピークは持ってくるんですけど、そこから外せないレースが続くので怒涛の数ヶ月間になると思います。そのために今は練習を積んでいるので、日本選手権での切符獲得を目標にしながら、その先でどんな走りがしたいのか、気持ちも持ちながら練習を続けていきたいと思います」

日々の積み重ねの上にある、
ひとつずつの勝利。
それを大切にしながら、
山本選手の2025年は、続いていきます。


文:守本和宏/ナノ・アソシエーション
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