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瑞浪市レストラン suoleの庭
岐阜県瑞浪市にある、300年の歴史をもつ中島醸造さんの敷地内に
今年5月にオープンしたレストランsuole。
本格的なオープンは7月だが、5月に屋外のカフェが先行オープンしている。
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今回そんな素敵なレストランの入口の植栽を担当させていただいた。
共同オーナーの一人である清水さんは、以前結婚式場でシェフをしており、
その結婚式場の植栽を弊社が担当させていただいた事がご縁で、
今回植栽のお声がけをいただいた。
結婚式場の植栽はもう10年くらい前で、長い年月をかけて今回この様な話をいただけた。本当にありがたい話である。
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植栽直前は敷石と砂利が撒いてある状態だった。
左側に地植えの植栽、右側には鉢植えが欲しいというリクエストだった。
左側のスペースが大きいので、何本かの木を組み合わせる事を考えたが、
それだけでは単調になってしまうので他に何かを加えたいと考えた。
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敷地内を周っていると、忘れられたような石が三つあった。
恐らく蛭川みかげ(恵那石)で大きさや形も良い。
植栽工事の前にカフェがオープンしたが、
植栽予定のスペースに車を停めてしまうお客さんが時々いる、
という状況が発生し、それならばこの石を植栽の前に据えて景色を造り、
車を停めるスペースではない事を表すのと、なんならベンチのように腰を掛けれるという、色々な意味を持たせる様にしようと考えた。
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吊り上げてみると、この石は水鉢だった事が判明。
しかし底側の割れ肌がかっこいいので、予定通り景石として使用する。
水鉢をこの様に使うことが様式として善なのかは知らないが。
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敷地にはエノキの巨木もある。
建物自体歴史がありインパクトも大きい。
元々の状態が既に良いものなので、植栽は少しの添えくらい。
さりげないくらいが良いと思った。
なので、幹はしなやかで細く、葉も細かい樹種を選んだ。
鉢植えもここに緑の濃い常緑や外来種を入れてもマッチしない気がしたので、周辺にも自生するミツバツツジを選んだ。
あくまでもこの歴史ある風景に溶け込ませるようにしたかった。
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既存の石がどのように納まるのか据えてみないとわからないところもあり、不安もあったが、サイズ感や風合いも感じ良くマッチしたので一安心。
作業も順調に進み1日で完了した。
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近くには高校があり、小学校の通学路でもある。
ちょうど植栽が終わった頃、小学生中学年くらいの男子が通りかかり、
庭を見るなり「え、これめっちゃ良くない?」と言っていた。
すぐ近くにいた共同経営者の吉田さんが「ね!めっちゃ良いでしょ!」
と言っていたのが、この日のハイライトだった。
いつも通学している学生が、この建物の景色の変遷を見ている。
ある日こうして植物は石といった自然物が入る事で、
「めっちゃ良くない?」と思ってもらい、自然の大切さや
やっぱり庭があると良いよね、と思ってもらえる仕事が
これからも出来ればと思っている。
通学途中の小学生たちが、庭に据わった石に座ったり登ったりして遊び、
大人になった時の小さな思い出となってくれる事を妄想している。
その子達が未来のsuoloのお客さんになってもらえるよう、
この店がこれから地域に根差し、末長く続いていく事を願う。
オープンおめでとうございます。