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ぼくらの「アメリカ論」

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ぼくらのどこかに、いつも「アメリカ」がある。 高知、神戸、東吉野。文学者、建築家、歴史家。居住地も職業も違う3人が、互いの言葉に刺激されながら自分にとっての「アメリカ」を語る、こ…
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#文学

7 戦争と分断に抗って「線路」を延ばす 白岩英樹

元旦に迎える3巡目。戦争と分断の時代にリレーエッセイを書きつなぐ意義をつらつら考えている。 その場にふたりしかおらず、相手の話に慎重に耳を傾けようとすると、どうしても顔を見つめあうことになる。すると、お互いの面持ちか、その背後に延びる線上の空間しか視界に入ってこない。次第に両者の距離は近づき、対話の密度が高まっていく。呼吸が浅くなり、言葉のラリーは緊張感を増す一方である。 そのように関係性が閉ざされていくなか、ラリーに必要な距離を保つには第3者の存在が欠かせない。たとえば

1 「生き直し」のヒントを探す旅へ 白岩英樹

リレーエッセイ、らしきものである。らしきものと付言するのは、我々がこれからどのような理路をたどり、その先にはいかなる迂回路や逸脱があるのか、はたまた邪径が待ち構えているのか、当人たちにも判然としていないからである。 ただ、バトンをまわすメンバーと編集者だけは決まっている。建築家の光嶋裕介さん、歴史学者/思想家/人文系私設図書館ルチャ・リブロの革命児こと青木真兵さん、高知県立大学でアメリカの思想や文学を講じるわたし、白岩英樹。そして、ひとり出版社・夕書房の高松夕佳さんが、我々