詩02

子どもの頃は大きな声を出していた
出す気がなくても出していた
中学生になっても出していた
意識して出すようになっていた
高校生になると出さなくなった
そっちの方が面白いと思ったからだ
それが何十年も続いた後、今は独り言が大きくなった
ふざけるな
今日は暑いなあ
死んでくれないかな
子どもの頃不思議に思っていた独りで話している変わったおじさん
それになっていた
そんなおじさんに大きな声で何かを叫んで逃げたことを思い出した
もうすぐ子どもの声が聞こえてくるだろう
ほら

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