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売れない商品に意義がある、、、という考え方

結構昔に「働かないアリに意義がある」(長谷川英祐著)という本を読みまして。

結構面白かったので興味がある人はぜひ、という感じなんですが、本の内容をざっくり説明すると

ある集団(コロニー)における働きアリの動きを観察してみると、2割ぐらいのアリはほぼ働いていない(労働と見える行動が5%以下)ということが見えたんですが、おもしろいのは、この働かないアリだけを寄せ集めて集団をつくると、働かないアリはやっぱり2割程度で、他のアリは働き始めると。

逆に良く働くアリを集めて集団を作っても、2割程度のアリはやっぱり働かなくなるという結果に。

細かい話は割愛しますが、全員が働くアリ集団より、2割程度働かないアリがいる集団の方が、シュミレーションの結果だと長生きするらしいんですよ。

この本は生物学的見地として面白いよねってだけではなくて、ビジネスの現場でも、要は人間の働き方として考えても面白いよねってことで少し話題になった(?)ように思います。

ビジネスの現場に交えての話はいろんな人がしているっぽいのでそこはパスしますが、売れる商品売れない商品について交えて考えてみても面白いかなぁとふと思いまして。


なんでかというと、うちの会社が通販で販売している商品は現在1万3000点ぐらいあるんですが、実は1~2割程度の商品は1年で1個も売れてなかったりします。

え?1年で1個も売れてない商品とか、置いとく意味ある?と思うかもしれません。

いやまあ、もちろん売上数に応じて在庫は絞っているので、1年に1個も売れないのに在庫めっちゃ積んでるみたいなことはしていなくて。

だいたいはメーカー取り寄せ品で在庫してない商品とか、受注生産品で注文が入ってから作るタイプの商品とかが多いんですけど、数個在庫持ってるけど1年に1個も売れてないという商品も、あるにはあります、、、

これは僕の勝手な予想ですが、仕入れ先のメーカーさんは定期的にいくつかの商品を廃盤にするんですが、売上データ見て、「これ全然売れてないから廃盤にしよう」ってやってるんだと思うんです。

まあ当たり前っちゃ当たり前ですよね、在庫スペース食うし、長期売れなければ商品も劣化するし。

ただその結果商品ラインナップがどうなるかというと、10mm、15mm、20mmの3サイズそれぞれニッケル、ゴールド、アンティックがあるかと思いきや、10mmだけアンティックない、みたいな歯抜けのラインナップになってたり。

単純に売れ筋の色やサイズが残って、あんまり売れないけど一部欲しい人がいる商品なんかはなくなっていくんですよね。

なので、よく売れる商品に品ぞろえを絞っていこう!ってことをやってしまうと、一部の人に対してはちょうど欲しいサイズがなかったぁ~(泣)ということが起こり始めると。

まあそれだけならまだしもですが、働かないアリ理論的に考えると、

1年で1個も売れなかった商品を全部廃盤にしたとして、翌年は1年で1個も売れない商品は出ないのか?結局1~2割の商品は1年で1個も売れないということにならないのか?っていうことです。

実際にやってみれば結果としてはわかるんでしょうが、僕自身は売れない商品にも意義はあると思っているので、やらないんですけど。

とはいえ、材料店としてのラインナップと、それこそセレクトショップみたいなお店のラインナップでは提供している価値が全然違うので、いろんなお店で言える話ではないんですけどね。(というかほとんどのお店の人からしたら、売れない商品に意義はないやろ!って言われそう)


いや別に、商品増やしすぎ!ってスタッフさんに詰め寄られて言い訳してるんじゃないですよっと(・_・;)

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