私の意識革命

もう限界だと感じていた日々

私が医者になって開業したばかりの頃、診察室で緊張している自分がいた。患者さんから、何か相談されるたび、何か解決するためのアドバイスをしなければいけないと感じていた。
そして、その問題を解決できない時、自責の念があった。
私の能力不足で、患者が治らないのでは?と。
そんな日々を続けていくと、診察室で診療するのがストレスになっている自分がいたのだ。

ただ相談しただけなので

ある時、患者さんの質問に真剣に答えていると(詳細な内容は忘れてしまったが。)
「あ、ちょっと相談しただけなので、大丈夫です。」と遮られたことがあった。
真面目に答えすぎていたのだろうか。

分かったこと

その人の痛みは、必要だと言うこと。痛みを一緒に感じてあげることが最優先だったのだ。どんな痛みがあるのか、まずは、傾聴すること、それが第一歩。解決するのは本人だから。
解決してあげられないかもしれない不安が先立って、痛みを感じてあげられない自分がいた。そうではなくて、相手の中に痛みはあって良いから、まずは、その痛みを聞いてみよう。そう勇気を持つことができた。

その上で

痛みを聞いた上で、身体上も問題として何が隠れているのかを推測する。そして、相手が気づいていない病気の原因をお伝えする。それを受け入れるかどうかは、本人次第。そのメッセージは、優先順位の高いものからお伝えする。そのメッセージに対して、どんな反応があっても良いと思った。

患者さんが良い方向へ

そんなスタンスで診療していたら、診察室での診察が怖くなくなった。それどころか、とても楽しい場に変化した。
それと同時に、患者さんの身体、心共に、良い方向へ向かっているのを感じられるようになった。
今まで、だいぶ、緊張して仕事していたな、私。
これからは、もう大丈夫と思えた。

人間関係の変化

そんな気づきがあってから、私の取り巻くすべての人間関係が変わっていった。緊張から受容へ。
46歳、まだまだ成長するな、私。
医者として、やるべきことがある。もっと根本的な予防医療を世の中に広めていこうと、再度決心した。


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