家訓

祖母遺訓
人はみな 思ひ思ひに違うもの わが身ばかりの 世の中でなし。
永らえて 又この上に積もる雪 溶けて嬉しき 弥陀のみそばに。
人までも 頼むなき世に あらんより 明日は嬉しき 蓮のうてなに

父訓
花の春 紅葉の秋の 盃は ほどほどにこそ 汲まば欲しけれ。
ただ見れば 扇ひろげて逆まに かなめはとけぬ 富士の白雪。
思ひ出す元禄 雪の花。
明日待たるゝ 宝船。

家訓
わが身を抓つて 人の痛さを知れ。
一誠を以つて之を貫く。
幸運は働く人にあり。
世の中における最高の飲み物は、口にでかかつた他人の悪口を、ぐつと飲み込むことである。そして自己の善を言わない。
真実一路の旅なれば、鈴を振々今日も行く。
規律を厳守し、生活に生甲斐をを持たしめよ。
鶏鳴に起きざれば、日暮れに悔いあり、無常は迅速なり。
念願はどんなに高く大きく有つても、毎日の歩みは大地をしっかり踏みしめよ。
仏力、仏光、仏仁、仏知、仏心。
心こそ誠の道を踏むならば 祈らずとても 神や護らむ。
魂の行くへを思い 敬えばこそ 固き護りは お導きとなる。

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