林檎礼讃
(追文節)
お城眺めて去りやらぬ
妄しや林檎よ 津軽の娘
都離れて来し人に
引かれて行くときや泣き別れ。
(よされ節)
アー誰もが林檎を嚙る時
アー津軽名物の味がする
玉は紅玉、光は国光
嫁の着物にや倭錦
祝持たせてやりたや安寿姫
アー姫と弟の津志王丸は
父を訪ねてその昔
西国めざして出駈しが
アー旅で人に、さらわれて
姉は丹後三荘太夫のもと
責め殺されて終ひしが
アー今ぢや岩木の権現ぢゃ
旭の姫よ、リンゴは日本一だぞぇ
よされそれよいや。