
旧公衆衛生院の設備
旧公衆衛生院の設備をみて歩いた第一印象は、大変丁寧に使われてたことである。
建設時(昭和13年)の設が奇跡的に残されており重みを感じる。旧講堂は消防法の関係により使用することはできないが、コトブキ社製の机、椅子の状態は極めて良好である。
金物も貴重なもので、入口扉のフランス落としは現在も使われている。
エレベーターは2度配置が変わっていた。元の位置はPSとして使われいるが、入り口表示は当時のまま残されている。
給排水設備は全面的に変わっているが、モニュメント的に東洋陶器(TOTO)製の衛生機器が残されている。
水洗設備が普及していない時代、部材を調達し、これだけの設を備えた建設は、関東大震災後の国の優先政策およびロックフェラー財団の莫大な寄付に他ならない。