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某地下アイドルとの出会い②

とあるアイドルグループと運命的な出会いを果たした私は、地下アイドルの宣伝ツールであるTwitter(現:X)でそのグループを調べます。すると翌週の末に池袋でライブがあることを告知していました。その情報を手に入れた私は、すぐにチケットを入手し参戦することにします。


開場に入ると、なぜかデビューライブで訪れた渋谷のライブハウスとは違う雰囲気がありました。開演しているにも関わらず、人もまばら。年齢層も40代〜50代とかなり高めで、20代の私が会場に入るとなぜかオタクから嫌な視線を浴びせられます。そんなアウェイ感満載の中、お目当てのグループの出番になります。

対バンライブでは最前列は「パフォーマンスをしているグループのオタクに譲る」という文化があります。お目当てのグループのパフォーマンスが終わったら、オタクが「ありがとうございました!!」とお礼を言い、次のグループのオタクに譲るのです。すごく微笑ましい光景なのですが、その風習が仇となります。

私のお目当てのグループの時間となります。その前にパフォーマンスをしていたグループのファンがいつも通り「ありがとうございました」と挨拶をして、最前列を明け渡します。ですが、誰も最前列に来ません。最終的にお酒を呑み顔を赤らめた50代のおじさんと30代の比較的若い男性の計2人が最前列に出てくるだけでした。

そのような状況でパフォーマンスを始めます。最前列にいるオタクも歌っている曲が分からないため盛り上げられない、会場のオタクがただ手拍子するだけ。他のグループではMIXが打たれて、地下アイドルのライブという雰囲気が出来ていただけに、盛り下がっているのが見て取れました。お目当てのグループの2回目のパフォーマンスは散々たる結果でした。

公演が終了し物販ブースへ向かうと、最前列にいた50代のおじさんと、30代の男性が先に、メンバーとチェキを撮っていました。運営の方からチェキ券を購入して、前回チェキを撮影したイメージカラーが黄色のメンバーの元に向かいます。すると「また来てくれたんだ!!」と大騒ぎをしました。その子にとって私が初めてのファンだったらしく、とても嬉しかったらしいです。物販の時間もあったので、すべてのメンバーとチェキを取ることにしました。


これからの物語を進めていく中で必要となりますので、メンバー4人を軽く紹介します。

メンバー① 赤
グループリーダー。過去に有名雑誌の読者モデルの経験もあり、その後アイドルとして数年間活動。在籍していたグループを卒業し、新たにメンバーを集め現グループを結成。アイドル経験があるため、古参ファンもいる。書き手である私と同級生であり地元も近く、共通の知り合いがいる。

メンバー② 青
大学生とアイドルの2刀流。おとなしい性格で、自己主張も強くないため良い意味でアイドルらしくない良さがある。その良さもありファンは一番多い。アイドル・子役・モデル活動の経験もなく、このグループがアイドル初挑戦。

メンバー③ 黄
現役高校生。グループでも一番の元気頭で、物販開始と物販終了の挨拶を行う役回り。過去にモデルとして活動しており、舞台経験もある。

メンバー④ 緑
最年少の高校生。地下アイドルではありえないほどの顔面偏差値。過去にモデルとして活動していただけに、スタイルも抜群でどんどんスター街道を駆け上がっていくであろう逸材。

その後も新宿・渋谷・秋葉原と様々な場所でライブを行うのですが、相変わらずパフォーマンスの盛り上がりは少なく、ファンも数える程度。物販も毎回のように閑古鳥が鳴いています。なかなか浮上のきっかけが掴めないグループに大きな激震が走ります。

続く・・・




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