『メル・リルルの花火』第13話をみました
【芝居のポイント】
コミュニティーの外側にいる存在
【公演概要】
おぼんろ第18回本公演『メル・リルルの花火』
語り部:末原拓馬、さひがしジュンペイ、わかばやしめぐみ、高橋倫平、黒沢ともよ、田所あずさ
ムーブメントアクター:渡辺翔史、坂井絢香、山城秀彬、miotchery、堀田聖奈、権田菜々子
公演期間:2020年4月17日(金)~26日(日)
劇場はオンライン(公式YouTubeチャンネル):https://www.youtube.com/channel/UC5gxLbqTgaKOcfOI2k0CIJQ
公式ホームページ:https://www.obonro-web.com/16-1
2020/04/26/12:00開演観劇
9日間に渡り14話連続で紡がれる物語が、残すところ後1話となった。正直ここまで長かったと感じている。1日2回公演がある日は物理的にスケジュールの調整が大変だった。ストーリーが毎回少しずつしか進まないので、続きが気になる、「早く物語を進めて!」というじれったさもあって、長く感じたのかも知れない。一方、とても充実感のある期間だったとも感じている。
今回、物語の最後、普段なら語り部たちが話すところが、郵便屋のおっちゃんの語りに変わった。おっちゃんは幽霊たちに話し掛ける。一人一人、人間と話すのと同じように向き合う。
ペズロウの物語ではいくつかのコミュニティー間の溝を描いている。ヒトマカセたち人間とチル、メグキたちメル・リルルとの間には大きな溝があった。人間同士でもシティーと村の間には溝があり、村の中にも職業による差別がある。その物語において、塔から出られない幽霊という存在をどうとらえたら良いのだろう。ずっと考えていたが今回は、コミュニティーの外に追放された者の象徴と感じられた。命があるうちはどこかのコミュニティーに所属できるが死んでしまったら行き場を失う。いろいろなコミュニティーの一番外側に位置する存在なのかも知れない。
いろいろな溝があるけれど、この物語の登場人物はそれを超えようとしている。壮大な物語はどのように締めくくられるのだろうか。
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