チェルフィッチュ×金氏徹平『消しゴム山』東京公演をみました~とらえ方色々
京都で初演を観て以来、久しぶりの『消しゴム』シリーズ。
今回はエクストラ音声ガイド付きで鑑賞した。正直無言が多すぎる……。が、作家自身の書き下ろしということで、何よりも説得力があり、芝居との一体感があった。ガイド無の鑑賞時と比べて、章ごとのテーマがはっきり分かったことと、ガイドの言葉で想像の視点を切り替えられるのが画期的だった。
劇の最後に繰り返される「観客はいなかった」というフレーズ。『誰かの為に存在する物』強いては『私』でなければ価値がない、という思考に風穴を開けられたようだ。その感覚の内で、芝居の主演が人から物へと完全に替わって行くのはちょっと怖さもあった。以前観たときには、障害者という存在が舞台上の物達と通じている気がして物に親近感を感じていたのだが、今回私は人と物を区別しながらとらえていたようで、物に見放される感覚が強かった。
次に観たときにはどう感じるんだろう。
2021/02/13/17:00鑑賞
チェルフィッチュ×金氏徹平『消しゴム山』東京公演詳細:https://chelfitsch.net
/activity/2020/12/eraser-mountain-tokyo.html