雑記:剣豪の石廟
石川県金沢市の中でも観光地で知られる東茶屋街のほど近い慈雲寺には、富田家の石廟四基がある。
石廟は本堂裏の墓地にあり、富田重政ほか彼の一族のものである。
富田重政は前田利家、利長、利常の三代に仕えて一万石三千石を有した重臣であり、また中条流から出た富田流の剣豪で「名人越後」と通称された。
重政の石廟は正面列の中央のもの(二枚目)であり、内部に宝篋印塔(三枚目)を納める北陸に広く見られる形式である。
宝篋印塔も、北陸に見られる特徴的な形式で越前笏谷石製である。
向かって左側の石廟も重政廟と同形式であり、こちらは重政の次男で父と同様越後守を称して「中風越後」と称された剣豪・富田重康の墓である。
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