東北地方の石造物⑭:如宝寺笠塔婆

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名称:如宝寺笠塔婆

伝承など:なし

所在地:福島県郡山市堂前町 如宝寺


JR郡山駅から徒歩二十分ほどの所にある如宝寺は、奈良時代の創建と伝わる古刹で、同寺には多くの石造物が残されている。

特に本堂前の収蔵庫には貴重な石造物が収められており、このうちの笠塔婆(一枚目)は鎌倉時代中期の承元二年銘があり、極めて貴重である(なお、収蔵庫は中に入ることは出来ないが、前面がガラス張りでありガラス越しに拝観や撮影が出来る)。

他にも鎌倉時代中期の建治二年銘があり、東北地方でも最古級の板碑(二枚目)や、「釜堂の碑」と通称され、「ニワトリ石」と言う俗称もある鎌倉時代の画像板碑の断片もある。

なお、この画像板碑は閻魔大王や阿弥陀如来が描かれ、欠損した上部には鎌倉時代前期の建保七年の銘があったと言うが、これが事実なら三基の中では最も古い石造物である。

欠損してしまったのは、この板碑を削って飲むと百日咳が治ると言う俗信があったためと言う。


また、同じ郡山市内で郡山駅にほど近い大町の今泉女子専門学校の敷地内には、鎌倉時代後期と推定される阿弥陀三尊板碑がある。

小型ではあるが保存状態も良く、校内の事務室で許可を得れば見学は可能である。

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