南関東の石造物⑥:山根六角塔婆
名称:山根六角塔婆
伝承など:なし
所在地:埼玉県入間郡毛呂山町宿谷
武蔵野の面影を残す埼玉県西部の毛呂山町には、六角塔婆と呼ばれる珍しい石造物がある。
中世の関東で供養塔として広く造立された板碑の一種で、緑泥片岩製の六枚の板碑を組み合わせて一つの塔婆をなしている。
一枚が破損していて現在は五枚しかないが、南北朝時代の貞和二年の銘文があり、造立年代や趣旨が判明する貴重な作例である。
現在は保存のためにフェンスで囲まれている(三枚目)。
なお、現在の所在地は毛呂山町であるが、文化財指定を受けた当初はこの地は山根村に属していたために山根の六角塔婆と通称されている。
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