北関東の石造物㉓:小高五輪塔(頭白上人功徳の塔)
名称:小高五輪塔
伝承など:頭白上人功徳の塔
所在地:茨城県土浦市小高
関東地方では、五輪塔は室町時代後期から戦国期にかけて全体的に小型化する傾向にあるが、つくば市や土浦市など茨城県の筑波山麓地域の戦国期の五輪塔は例外的に大型なものが多い。
その代表例が土浦市小高にある五輪塔で、これは三.六メートルもある巨大なもので「頭白上人功徳の塔」と通称されている。
頭白上人は戦国時代の天台宗の高僧で、この石塔は上人が母親の供養のために造立したものと言い、永正十二年銘がある。
茨城県内においては紀年名のある五輪塔は珍しく、この五輪塔が在銘のものとしては最古の五輪塔である。