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内田宅哉の名古屋移籍につき、こんな選手だよと誰かに伝えたい内田ファンの男の記事
都内は桜が満開です。
寒の戻りとなった3月中旬を越え、一気に春の到来となりました。
春は出会いの季節。
そして、別れの季節です。
今年の春は、僕にとって別れの季節として強く印象付けられそうです。
ここ2日の間にこんなことがありました。
(内田のプレースタイルは②にあります)
①橋本拳人の国内復帰(ただし帰還ではない)
ロシア1部・FCロストフの橋本拳人選手がヴィッセル神戸に移籍しました。
この決定の3日前にこんな記事を書いていました。
何より、どのチームであっても橋本とその家族が安心して生活できる環境を望みます。それがクリムゾンレッドのあのチームであっても、僕は涙を流しながら「おかえり」と拍手を送るでしょう。
本当に真っ赤な涙だと思います。
もうこの時点では概ね移籍が決まっていたことでしょう。
サポーターとは、なんと切ない存在であることか。
拳人、おかえり。
②内田宅哉の期限付き移籍
「拳人の移籍を嘆いていても仕方がない」
「今、頑張ってくれる選手を全力で応援するだけ」
「今季は内田のユニホームを買ったんだ。ウッチー、期待しているぞ!」
そう決意した翌日のことです。
新聞各紙には移籍決定の報が飛び交っていました。
そして、その日の夕方にはクラブから公式発表がありました。
こんな立て続けに別れが来なくても。
買ったばかりのこのユニホームは、今シーズンの出番を失いそうです。
少し思いを語ると、僕はFC東京U23で活動していた選手たちに対してとても贔屓目で応援しています。
ベンチの人数も足りないような編成で、J3の全国各地を転戦していた彼ら。
西が丘のような小規模なスタジアムで大敗し、非常に近い距離でサポーターの野次を浴びることもありました。
トップチームの戦術練習に参加し、週末だけ即席のチームとして歴戦のプロたちを相手にするのですから成績は伸びませんでした。
下部組織であるU18の選手も多く起用され、本来のポジション・役割ではなくプレーする状況がほとんどだったと思います。
それでも、実戦経験を多く積んだ彼らは欧州や他チームの主力として旅立っていきました。
内田宅哉もそんなFC東京U23で揉まれた選手の1人です。
J3では通算73試合に出場しています。
プロ入り当初は、線の細い技巧派のドリブラーという印象でした。
それが実践を重ねて逞しさを増していき、2021年シーズンはサイドバックとして起用される程になります。
長谷川健太監督(現・名古屋)には、リードした後半で前線の守備強度を高めたい時の切り札としてウイングに近いサイドで途中投入されることが多く、その期待に応える働きを見せていました。
スルスルと抜けていくドリブルを得意としており、スピードは平均的ですがボールを持って競り合ったらめっぽう強い。
プレスで追い込むコースも的確ですし、セカンドボールへの反応速度も早いです。
攻守の切り替えでのプレスバックは非常に助けられました。
元々はドリブラーだった印象がありますが、長谷川監督の元で「ファイター」として成長しました。
一昔前の選手で例えると、オランダ代表でリバプールに所属したディルク・カイトのようなプレースタイルです。
直線的な動きと持続的なスピードで周りの選手を助けられる選手です。
ただ、シーズンを通してポジションを獲得したことはなく未だどこに適正があるか分かりかねています。
ウイング、右サイドバック、4-4-2の左サイド…
少ない出番や先発、途中出場のどこでも及第点の活躍は出来ているので、後は名古屋で天職となるポジションを見つけられるかどうかにかかっています。
僕が心配せずとも、内田をよく知った長谷川監督が声をかけたということは既にイメージが湧いているのでしょう。
きっと名古屋サポの皆さんを喜ばすプレーを見せてくれると思います。
てっきり、今季のFC東京では4-3-3の両ウィングか、右サイドバックで試すものと予想していたのですが、長友佑都や渡辺凌磨、紺野和也やアダイウトンの序列を崩すことは出来なかった模様です。
比較的層の薄いインサイドハーフでチャレンジするのも有り得るのかなと思ったこともありますが、サイドプレーヤーとして特徴を出せた方が彼のためかもしれません。
器用なのと守備戦術が身についているので、どこであってもある程度はやれてしまいそうです。器用貧乏にならなければいいな。
今はまだ期限付き移籍ですから、彼の成長を祈りながら、何より怪我をせずシーズンを完走できるように期待しています。
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