世界遺産|グリーンランドのグヤダー:氷冠縁辺部における古代スカンジナビア人とイヌイットの農業景観
世界遺産に登録されているグリーンランドのグヤダーは、古代のスカンジナビアの人々が暮らしていた東入植地の遺跡です。
2017年にユネスコの世界文化遺産に登録されました。この農牧業地域はノース人の入植者と、18世紀末頃にこの地域で発達したイヌイットの歴史と文化を伝えるものとして評価されたのが登録理由です。
グリーンランドのグヤダーの世界遺産の1つには、カッシアグスクと呼ばれる農場の遺跡があります。
かつてこの地に初めて入植したヨーロッパ人の首領が建設したものです。5つある構成遺産のなかでは、ここが最も観光客の多いところとなっています。
またイガリクというノース人の牧羊場の遺跡も、構成遺産のうちの1つです。ここには当時には大聖堂もありました。墓地からはイヌイットとキリスト教のそれぞれの文化が交流したことが分かります。
ヴァトナハヴェルフィは、農場の遺構です。かつてはここで家畜の放牧がおこなわれていました。