旧プロレス世界三大タイトル
かつて、プロレスの世界には「世界三大タイトル」と称される3つのヘビー級のタイトルがありました。
NWA世界ヘビー級王座
その中でも最も格が高いといわれており、多くのプロレスファンにも馴染みがあるのが、NWA世界ヘビー級王座です。
第二次世界大戦終結後、プロレスの再興を目指して複数のプロモーターによって組織されたNWAは発足後すぐにヘビー級王座を創設しました。
タイトルマッチは、各地の会員がプロモーターをつとめる団体のチャンピオンや看板レスラーと行うのを原則としていたため、王者は各地の転戦を余儀なくされ、長く保持し続けるためには高い体力と精神力が求められました。
1980年代までは権威が保たれていましたが、WWF(現在のWWE)が全米にテリトリーの拡大をはじめた頃から次第に権威は低下、今日も王座は存在しますがローカルタイトルの一つにとどまっています。
AWA世界ヘビー級王座
NWA王座についで格が高いといわれていたのは、AWA世界ヘビー級王座です。
AWAが設立された1960年に創設されたこの王座は、設立者であり看板レスラーでもありプロモーターでもあったバーン・ガニアと、彼が手掛ける興行に参加した有名なレスラーたちによって権威がたかめられ、AWAがNWAと肩を並べる団体といわれるようになった頃に世界三大タイトルの一つと称されるようになりました。
この王座も1980年代までは権威を維持していましたが、WWFの全米進出がすすむとともに価値が低下していき、1991年頃のAWAの活動終了とともに王座は消滅しました。
WWF世界ヘビー級王座
WWF世界ヘビー級王座は、1961年1月にバディ・ロジャースが初代王者となった世界ヘビー級王座がルーツとなっています。1964年にWWWFが創設されたあとはこの団体が認定する王座として定着し、ブルーノ・サンマルチノをはじめとする看板レスラーたちによってNWAやAWAと肩を並べる権威を獲得しました。他の2つのヘビー級王座とは異なり、このタイトルは今日もWWE王座として看板タイトルの位置を維持しています。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?