フィリピンの不動産のパンフレットは何か変。不動産パンフレットの解読方法をご紹介
フィリピンに旅行した人がSNSにて、「フィリピンの新築コンドミニアムが50%オフだった!!」と投稿しているのを見たことがあります。
多くの人から、「どの物件?」「どこのモールで見つけたの?」などと質問され、「それは買うべきだ!!」という意見で盛り上がりを見せていましたが、フィリピン不動産に詳しい人であれば、パンフレットマジックのことだとすぐにわかります。実は、フィリピンのコンドミニアムに関するパンフレットは、日本人からすると非常にわかりづらい造りになっており、誤解する人も多いのです。
本記事では、フィリピンの不動産購入において避けては通れない、パンフレットの解読方法について紹介します。
フィリピンの不動産のパンフレットには値段が載っていない!?
はじめに、フィリピンでは高額の商品を購入する際、パンフレットに値段が載っていないことがほとんどです。理由は諸説ありますが、有力なものとして、不動産や車などの高額商品の場合、トータルの金額を載せてしまうと、それだけでフィリピン人が拒否反応を示してしまうからと考えられています。
例えば、コンドミニアムの総額が500万ペソと記載されていた場合、ほとんどのフィリピン人が素通りします。そこでフィリピンでは、総額の代わりに、月々の支払金額などを載せることが多いのです。
例えば、「月々1ペソで憧れのコンドミニアムゲット!予約金は無料!!」などと宣伝します。こうすることで、ある程度収入がある人に対して、自分にも買えるのではないかと思わせるわけです。
日本人からすると、それで引っかかる人はいないだろうと思いますが、フィリピンではこの売り方がなかなかに効果的です。リッチな生活に憧れを持つフィリピン人が、この方法で不動産や車を購入し、途中で支払いできなくなり、銀行に没収されることが日常茶飯事なのです。
とりあえずここでは、フィリピンの不動産のパンフレットには、金額が載っていないことが多いということを覚えておいてください。
フィリピン不動産がパンフレットで50%割引だった理由
では、どうして冒頭の人物は、フィリピンのコンドミニアムが50%オフだと勘違いしたのでしょうか。上記でも紹介したように、パンフレットには不動産価格が書かれていないことが多いです。(上記の理由に加え、コンドミニアムであれば部屋の階や位置、またそのときの不動産価格によって左右されるため、パンフレットに書き込めないという理由もあります。)
しかし、いくつかの物件では不動産の参考価格が載っています。例えば、コンドミニアムのワンルームの部屋であれば300万ペソ、という感じです。また、料金が示してあるパンフレットの多くには、支払い例が載っています。実は、この支払い例の見方がややこしくなっています。
この支払い例では、例えば「5年間で半額となる150万ペソを支払ってください。そうすれば、不動産はあなたにお渡しします」のような形で書かれています。そのため、この部分だけを見れば、毎月の支払いを5年間行えば、半額でコンドミニアムが買えるのだと勘違いしてしまうのです。
この価格表示の仕方には理由があります。フィリピンでは、ある一定の金額を支払うと、その物件を自由に使える許可が得られるという独特のルールがあります。具体的には、不動産の売却やリースなどです。そのため、フィリピン人はこの許可を得られる金額を目指してお金の支払いを続けます。
しかし、この金額はあくまでも物件を自由に使えるまでの金額を示しているのであって、支払いが完了したわけではありません。物件の自由権を手に入れた後も、支払いが完了していないのであれば支払いが発生します。このあたりのフィリピン特有のルールが、パンフレットを見ただけでは少しわかりにくく、誤解してしまう人が多いのです。
プレセーリング物件の支払い例
では、具体的にどのような支払い例があるのでしょうか。プレセーリングのコンドミニアムを例に考えてみます。
表 300万ペソのコンドミニアムを購入する際の支払い方式例
タイプAの一括プランは、300万ペソというお金を現金や銀行送金経由で一括で支払うパターンです。購入時にすべての金額を支払えば、その後の支払いは発生しませんので、後は物件購入まで待つだけです。不動産会社によっては、割引を受けられる場合もあります。
続いて、タイプBのプランは、5年間のうちに300万ペソの支払いを完了させるバターンです。月々、決められた金額を支払い、5年が経ったときに支払いが完了します。この5年間は金利が発生せず、購入時の金額である300万ペソを支払い終えた際に完了します。金利は発生しませんが、毎月一定額の保険金が発生するのが一般的です。
タイプCのプランは、5年間のうちに、半額である150万ペソを支払うプランです。しかし、6年目以降は銀行ローンを組み、さらに残りの分を支払い続ける必要があります。つまり、金利が発生するわけです。ここで銀行ローンが組めた際には、不動産物件を自由に扱える権利を得ることができます。
タイプDのプランは、タイプCとほぼ同様ですが、銀行ではなく不動産会社でローンを組む方式です。銀行と不動産会社で、金利やサポート体制が違うため、自分に合った方を選ぶのがよいでしょう。
このように、プレセーリングの物件には、さまざまな支払い方法が準備されていますが、それによりわかりにくくなっているのも事実です。
では、どのタイプを選べばよいのでしょうか。もしお金に余裕があるようであれば、一括での購入や5年間以内の支払い完了がお得です。また、今はお金に余裕がないけれども、数年後には準備できる見通しがあれば、プランCやDの利用も候補に入ります。
(タイプCやDでは、最初の5年のうちに6年目以降の金額を支払えば、ローンを組まずに購入することも可能です。)
しかし、途中でお金が払えなくなってしまうと、物件を没収されてしまいますので、自身の貯蓄や給料などと相談の上で決めるとよいでしょう。
まとめ
今回は、日本人には少しわかりにくい、フィリピン不動産のパンフレット事情について紹介しました。フィリピンでは、銀行や不動産の金利が10~15%と高く設定されており、不適切な購入方式を選んでしまえば、それだけでより多くのお金を支払う必要が生じます。
もし、できる限りお得にフィリピン不動産を購入したいのであれば、フィリピン不動産に対する知識を身につけることが重要です。もし、フィリピン不動産に関心がございましたら、ぜひ弊社までお気軽にお問い合わせください。
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