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「違いを楽しめる心(多様性容認)」を子どもの中に築く3つのステップ。

これからは海外へ行くのはもちろん、日本国内でも益々、多様性=違いが溢れる世界になっていきます。

そんな世界で活躍するためには”語学力”も大切ですが、実は違いに出会った時にどんな価値観、対応、心持ちでいるか、という「心」を育てることの方が大切なのです。

”家”に例えるなら語学力は家具。価値観/心は基礎の部分。

基礎は一回固まるともう一度崩して新しいものを!というのはなかなか難しいくらい、重要な部分ですよね。

だからこそ、幼少期に違いを楽しめる心、つまり「多様性を認め合える心」という基礎をしっかりと築いていくことが、これからの世界で活躍するためには必要不可欠なものなのです。

「でも、違いを楽しめる心、多様性を認め合える心ってどのように子どもの中に築いていけばいい?」

「子どもに多様性を認め合える心を教えるって難しい・・・」

心は見えない、触れないからこそ、どう伝えていけばいいのか分からないものですよね。

今日は、そんな見えないけれどぜひ子どもの中に築きたい、多様性容認の心を楽しみにながら築く3つのステップをお届けします。

Step1:多様性を認め合える心を築くためには、違いにたくさん触れるべし!

違いを楽しめる、多様性を認め合える心を築くためには、まずは違いに触れることが必要です。

そもそも”自分との違い”が分からなければ、それを楽しむも認め合うもないからです。

※自分との差異に気づくためには、ある程度自分の習慣や価値観を持っていること、つまり”自分を知る”ことも大切です。

簡単なことでいうと、自分はこんな言葉(日本語)を話す、ご飯とみそ汁(日本食)を食べている、お箸を使うなどです。

それを考えると3歳前後から多様性容認の心を伸ばすことに力を入れるようにするとGOODです。

違いに触れるというと、外国の方と関わる環境がない!と思うかもしれませんが、外国の方と関わることだけが、違いに触れる方法ではありません。(もちろん関われたら素敵ですが)

今は文明の利器のおかげで家に居ながら世界と関われる時代です!

例えば、

・図書館で外国語の絵本を借りる

・Youtubeで外国の生活様式動画を見る

・グーグルストリートビューで世界遺産を見る

などです。

これらをぜひ遊びの一環として子どもと一緒に見てみてください。

自分とは違う言語を話し、違う食べ物を食べ、違う生活をしている人たちがいることを知ることで、子どもは”自分の世界”だけが全てじゃない。世界には”違い”が溢れているんだという多様性に気づくことができます。

そういう意味では、親子であっても人は一人ひとり違うので、自分と違う子どもの姿を親がしっかり尊重することも重要です。

ただし、違いに気づければ多様性を認め合えるかというと、それはまたちょっと違います。

違いを楽しめる、多様性を認め合えるためには、違いに気づいた時に「面白い!もっと知りたい!」と思えることが大切だからです。

Step2:違いに出会う→「面白い!もっと知りたい!」へ!

なぜ、違いを認識しただけでは多様性容認に繋がらないのか。

それは、せっかく違いに出会っても、違いを”怖い”と感じてしまうと、自分とは違う人や物事に対して拒絶したり攻撃したりしてしまうことに繋がるからです。

例えば、自分と髪の色、目の色、肌の色が違うからと拒絶してしまう・・・

そんな悲しいこと、わが子にはしてほしくないですよね。

自分との違いに気づいた時、”怖い”ではなく、どこから来たんだろう?どんな子なんだろう?と興味を持って知ろうとする気持ち、仲良くなりたい!という気持ちがあれば、こんな悲しい出来事は起こしませんよね。

そんな気持ちがあればきっと、新しい文化を学び合える素敵な友達関係が築けるはず。

つまり、

✖ 違いに出会う→怖い、距離を置こう

〇  違いに出会う→面白い!もっと知りたい!

という、「違いに出会った時は新しい学びのチャンス!」くらいの楽しい気持ちに移行できることが多様性容認には必要不可欠なのです。

そのためには、違いに出会った時に、親がどんな対応をするか?がとても重要。

子どもは親の鏡です。

親が違いに出会った時に、拒絶すれば子どもも拒絶するようになります。

親が”違い”に楽しんで触れていれば、子どもも違いを怖い、ではなく”楽しいもの”と認識するようになります。

要するに親子で違いを楽しんじゃえばOKです!

そのための簡単な方法をここで1つ、ご紹介します。

日本食以外の料理を楽しむことから、違いを楽しむ!(→調べてみると更に違いが身近に!)
違いを親子で簡単に楽しむには、インド料理店やスウェーデン料理店など、日常生活ではなかなか食卓に並ばない料理をご家族で楽しんでみるのがおすすめです。

実際にレストランに行っても良いですし、テイクアウトでもOKです。

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ダーラヘストとヴァイキング↑

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空飛ぶヤコブさん↑

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フィーカセット↑

上記の写真は以前、私が実際にスウェーデン料理店に行った際のものです。

こんな料理があるんだ!と、自分が普段食べているものとの”違い”に楽しんで触れることができました。

この味は好き、この味は苦手、など新たな自分も発見できますので自分の世界も広がります。

また、「○○フェス」という海外の国の催しものがあれば、そこに行ってみるのもご家族で違いに楽しんで触れられる良い機会です。

料理やフェスを楽しんだあとは、

・スウェーデンってどこにある?

・何語で話す?

・どんな服(伝統服)を着てる?

・どんな家に住んでる?

・日本からどれくらいで行ける?

などとその国について前述したYoutubeやグーグルストリートビューを使いながら調べてみると、更に違いが身近に感じられる(当たり前に感じられる)ので”違いって面白い!”に繋がりやすくなるのでおすすめです。

Youtubeやグーグルストリートビュー以外にも、下記のような絵本を使うこともおすすめです。

・世界あっちこっち探検

・わたしのくらし世界のくらし

・せかいのひとびと

・マップス(MAPS)

・はじめてのせかいちずえほん

世界の暮らしと自分の暮らしを学べたり、世界について知ることができます。

中には3歳からでは少し難しいものもありますが、大人が楽しんで読んでいる姿を見せるのも多様性に興味を持ち、違いを楽しめる心を築くことに繋がりますのでぜひ子どもがすぐにとれる本棚に一冊でも置いておくことをおすすめします。

もちろん図書館利用でもOKです。

まずは簡単に取り入れられて、楽しそうな部分を取り入れてみてくださいね!

Step3:「違い×違い=新しい発想」へ!

さて、違いにたくさん触れて、違いを面白い!と思えたらいよいよ最後のStep、”違いと違いを組み合わせて新しい発想をできるようになる”です。

Step1と2を繰り返していくことで、既に多様性容認の心は子どもの中に基礎として築かれていきますが、Step3では多様性容認ができるとどうなるか、といういわば応用編のようなものです。

「違い×違い=新しい発想」って少し難しく感じるかもしれませんが、年長さん(5歳児)くらいになると、子ども同士で自然に行っているのです。

例えば、おにごっこ。

幼稚園の現場でも、既存のルールだけではなく子どもたち同士、

「こんな風にしたらもっと面白いんじゃない?」

「えぇ~、それだったらこっちの方がいいよ!」

「じゃあ、これとこれでこうしよう!」

などと、A・B・Cという違う意見を組み合わせてもっと遊びを楽しくする”オリジナルルール”をつくり、遊んでいる姿をよく見ました。

もちろんおにごっこだけではなく、ごっこ遊びでもそうです。

それぞれの違いを認め、尊重して、面白そう!と取り入れてみる。

これこそ、「違い×違い=新しい発想」です。

もちろんこれにはコミュニケーション力や自己表現力、想像力など他の力も必要ですが、多様性容認ができない=(自分の意見との)違いを認められないと、この発想をすることは難しいのです。

※多様性容認ができないと集団遊びを続けることが難しいともいえる。

そしてこの発想ができる(持ち続ける)ことが、将来的に世界で活躍できる力になります。

なぜなら、自分とは違う文化、価値観を持つ方々と仕事などで関わっていく上でこの発想ができると、自分を含めたそれぞれの違いの良いところを掛け合わせて、目的に合わせた最適解を導けるようになるからです。

まさに、「みんなちがってみんないい」を体現し続けることができるのです。

では、子どもが”みんなのいい”を掛け合わせて新しい発想ができるようになるには、どうすれば良いのか。

それは、親が子どもを認めることです。

親は子どもが小さければ小さいほど、自分の想いを子どもに(無意識に)押し付けてしまいがち。

子どもが自分と違う意見を言おうものなら、「そうじゃないでしょ!こうでしょ!」なんて言ってしまうこともあります。

もちろん危険なことやいけない言動をした時にはきちんと伝えるべきですが、それ以外でも自分と違う!と感じるとなんだか不安になり、子どもの想いや考えを否定したり、自分と同じ考えを持つよう促していたりしないでしょうか?

「親子であっても、自分と子どもは違う。子どもは一人の人間として自分とは違う考えを持っているんだ。」

と子どもを認めて尊重してあげなければ、子どもも自分とは違う考えやものに出会った時に、認めることはできません。

子どもが多様性を容認し、”みんなのいい”を掛け合わせていける「違い×違い=新しい発想」ができるようになるためには、親が子どもの違いを認め、時には「どうしてそう思うの?」などと話し合って、お互いの違いを尊重していく姿勢が大切です。

ぜひ自分とは違う子どもの姿を見た時、考えに出会った時、「そうじゃないでしょ!」ではなく、「自分にはない考えだ!面白い!」と、認めたり尊重してあげたりしてくださいね。

まとめ

「違いを楽しめる心(多様性容認)」を子どもの中に築く3つのステップ、いかがでしたか?

Step1:違いにたくさん触れて

Step2:違いを面白い!もっと知りたい!と思えたら

Step3:違い(みんなのいい)を掛け合わせて新しい発想へ

この3つのステップを3歳前後から繰り返していけば、世界で活躍するためにも必要不可欠な、”違いを楽しめる心・多様性を認め合える心”は確実に子どもの中に築かれていきます。

もちろんそのためには親も共に楽しむこと、”やらせようとしないこと”も大切です。

親が楽しんで興味のあることには、子どもも自然と親しむようになります。

まずは親が新しい多様性に出会うこと、料理やYoutube、絵本や旅行などを通じて自分の世界を広げることを子どもと共に楽しんでみてくださいね!

子ども&貴方の可能性は無限大!

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