地球を守ろう!SDGs生物多様性 ~海ガメ絶滅危機の巻~

海ガメを見たことあるかな?僕は屋久島の海で、月明かりに照らされながら必死に命を繋ごうとしている母海ガメの姿に感動したよ。そんな海ガメが見られるのもいつまでか…絶やしてはいけない命は身近にある。

【コンパクトなエリアに多様な生物が生息する世界でも稀にみる国、日本】
 7000もの島々からなる日本列島。南北に3000㎞の国土は3分の2が森林。海岸から山岳までの高低差に富み、四季が豊かで9万種以上の生き物が生息している。日本は世界に誇れる自然溢れる美しい国なんだ!
 そんな日本も、現在は1年間に4万種の生き物が絶滅しつつあるって知っていた?生き物は、いったん絶滅してしまうと二度と地球上に戻ることはない。

▼1975年以前は1年間に絶滅する種数は1種以下

画像1

画像2

画像3



【屋久島の海ガメ】
 日本最大の海ガメの産卵地でもある屋久島はラムサール条約湿地に登録されている。多くはアカウミガメで稀にアオウミガメが上陸する。屋久島で生まれた海ガメたちは大海原を7000㎞も回遊し30年かけて成長して産卵のために故郷へと戻ってくる可愛いヤツだ!
かつては屋久島でも海ガメの卵は貴重な栄養源として食されていたが、そんな時代でも屋久島の人々は食す数と子ガメになる数を分け、ちゃんと共生されていたんだ。

では、なぜ、絶滅危惧種に?!

【海ガメの絶滅危機】
•砂浜の悪化 ⇒ 街灯の光、砂浜は埋め立てや浸食により減少、ゴミの散乱などで産卵できず
•漁業の犠牲 ⇒ 漁業用の網、かぎ針に引っ掛かり海面に上がれずに窒息死
•乱獲    ⇒ 食用、装飾品としての乱獲
•海の汚れ  ⇒ プラスチック製品など海洋ゴミの誤飲

【海ガメの赤ちゃん】
 母海ガメは2時間程かけ100個程の卵を産む。丁寧に砂をかける姿からは、子ガメへの愛情が感じられたよ。ふ化に60日前後。その間には台風や高波で水に浸かったり流されてしまったりすることもある。やっと生まれた子ガメの試練は、人間による環境破壊。月の光が波にキラキラと反射する明かりを目印に海の方向を感じ取る子ガメたちは、街の灯りや車のライトで方向感覚を失う。また人により踏み荒らされた砂浜は子ガメにとって大きな壁となり道を阻み、カニ・蛇・鳥による捕食の危険を増加させる。海中での大きな魚の捕食を逃れ生体になれるのは5千匹に1匹。そんな彼らをさらに追い込む人間。

あなたは、野生動物を苦しめたいですか?
汚れた環境は、地球に暮らすあらゆる命に悪影響を及ぼす。
それは僕たち『ヒト』も例外ではない。
まず、事実を知って下さい。そして、考えて下さい。

すぐにでも、誰にでもできる! 地球を守るのは、みんなの心がけひとつ。


芝高等学校(東京)  中山 公太郎
#せかい部 ×SDGs探究PJ高校生レポーター(気候変動への対応)
#せかい部 ×SDGs #生物多様性 #海ガメ #絶滅危惧種

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?