宇和島一家の財産 “継承と発展” by 岡田若子 / 宇和島南中等教育学校(愛媛) #住み続けられるまちづくり

1 ♪じーごく ごーくらくっ~♪

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♪えんまさまのまえで おきょうをよんで はりのやまへとんでいけ♪

この写真は、西江寺のえんま様である。

私の住む愛媛県宇和島市は、海に面し四方を山に囲まれた風光明媚な町である。八つ鹿踊りやえんま祭り(写真)、牛鬼パレード等、1年を通して魅力的なお祭りがたくさん行われている。
しかし、近年宇和島の特産品でもある真珠やハマチの養殖業、またミカン農家は後継者不足が深刻になり、経済への影響も大きい。また、少子化や県外への人口流出により商売業界は経営難を極め、商店街は空き店舗が目立つ。最近、古くから住民に愛されていた大手スーパーも閉店してしまった。そのスーパーは地元で採れた野菜を販売したり、夏には土曜夜市を開催するなどして、地域の交流の場でもあった。私は、愛する宇和島を廃らせず、もっと多くの方に愛されていく町になるようにしていきたいと切に願っている。
以上によって、私は、自分が住む宇和島を活性化させるという身近なところからSDGsを見つめ、将来、世界・地域に貢献できる人材になりたいと思い、今回SDGsの努力目標の一つである№11『住み続けられる町づくり』について考えることとした。


2 天空の畑を守り伝える~幻の極早生ジャガイモ~

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30度を超える傾斜地に悔恨された、高さ60mの畑を想像してみて下さい。そこには圧巻の絶景があります。

大和田順子氏の講義(「住み続けられるまちづくり」の二回目のプログラム)を聞いて、私はこの写真(宇和島市遊子地区)の風景を思い浮かべた。
「世界農業遺産」とは、国連食糧農業機関が2002年に開始し、世界で22か国と62の地域が認定されている。世界農業遺産には5つの基準があり、それは持続可能な開発の、経済、環境、社会と言った3側面から構成されている。「光景の美しさ」だけでなく、生物多様性や植物との共存などがあり、住民の意識や意欲が高まる内容である。最も近年(2017)に登録された、徳島県の『にし阿波の傾斜地農耕システム』は、元々ある畑を工夫して農耕し、景観、食文化にまつわる伝統行事が継承されていると言う。また最近では農業体験交流を推進し、関係人口の増加に向けた取り組みも行われているそうだ。

「日本農村百景」や「国の重要文化的景観」に選定されている極早生ジャガイモの段々畑は遊子にある。石段で作られた幻のジャガイモは、水分が多く含まれ皮は薄くとても甘い。収穫量は4800キロと少なく、地元でしか出回らない。機械化が難しく重労働な為、高齢化等により石垣の維持や日々の農作業が困難な状況に陥っている。収穫は春先のみなので、1年を通して安定した収入が確保できるように考える必要がある。オーナー契約で収穫することもできるようなので、コロナ渦で都心離れや地方への移住・関心が高まっていることをチャンスに、若年層にアピールしたい。町おこし協力隊も良いアイデアを持っている。子ども達が遊んでワイワイ言う地区にしたいという名前の由来通りになりますように…
~You can make a difference~


3 月のしずく(pearl)~Sprinkled in the world~

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宇和海の恵まれた自然に抱かれて誕生する内面からの輝きに、きっと誰もが魅了されることでしょう…

長野県の白馬山麓エリアは、かつては『冬の白馬』と言われ、冬の観光客来訪者に頼っていた。「住み続けられるまちづくり」5回目のプログラムのナビゲーター、和田寛氏は、その白馬村を『世界水準のオールシーズン マウンテン リゾート』と題し、非日常感を出す為に建物や森野オフィスを展開して、多様な時間の過ごし方を提供する場に変えた。講演では白馬村の現状と課題が明らかに記され、観光業を通じたまちづくりをレクチャーしていただいた。国内スキー人口は継続的に減少し、参加率やシーズナリティ等、さまざまな課題に直面した。
実現に向けて大切にしたことは、『他と同じことをしない』こと。構成要素は参考にしながらも、『日本初』『その土地ならでは』が観光客を集めるカギとなる。
また、まちづくりの意見交換の場には、地元の方にも参加してもらい、眠っている資産を有効に活用して、そこに外の目線を足していくことで良いものになる。
ビジョンと現実を比較して課題を明確にし、外部からの有力プレイヤー等、沢山の人と連携して実現へ向けて取り組んでおられた。

宇和島には、お遍路さんが多く訪れる。例えば、お遍路グッズに欠かせない数珠や御守り等にひと粒でも真珠を取り入れたらどうだろう。お遍路さんは日本人のみでなく、世界各国の人がいる。長旅で疲れたお遍路さんに、顔パックや真珠エステでリラックスしてもらえるスポットを設置してみてはどうか。コロナ渦により今年は特例だったが、外国人観光客は増加傾向にある。
真珠は古代エジプトからあるが、宇和島の真珠は最高品質で魅惑的だ。ニーズに合わせながら世界中のファンを開拓して行けば、未知数の宝石になる。人魚の涙(真珠)を大切にしながら世界へ散りばめたい。


4 ♪いっぺんきさいや ~♪

今私は、このプログラムで知り合った松山市の仲間と『愛媛県SDGs達成度ランキングの上昇』を見据えたアプリを思案している。現在、松山市は、SDGs指定都市である。小学生を対象にし、掲示板に世代間を超えた地域住民との交流風景をアップしたり、給食時の食品ロス0や、下校時に電気の消し忘れがなかったりしたらポイントが加算されていき、1年間のポイント合計を学校ごとに競い合う仕組みを作るつもりだ。優勝校には、県知事からの賞状授与やジュニア愛媛新聞への記載等のご協力を頂ける様にしたいと思っている。

住み続けられるまちづくりのカギは、次世代育成(子どもの教育)と考える。身近な児童の現状を知る為に愛媛県南予子ども・女性支援センターの中井次長に話を聞いた。児童虐待は発見が困難であるが故に深刻化してしまうのが最大の問題であり、コロナ渦で増えていると言われつつも、表面化していなかった事に驚いた。解決に導くには学校や地域が連携し、日ごろから信頼関係を築くことが重要と思う。

SDGs17項目は全て繋がっている。

私はせかい部でのブレイクアウトルームで、どんな問題でも必ず解決できると感じた。多くの人が問題に興味を持ち意見を出し合い、活用できる意見を組み合わせる事が大切だと思う。

現代に生きる私達は、スピード社会、利己主義と言われ、大切な何かを失いかけているように思う。便利で快適な社会は空回りし、1人でも生きていける『孤独主義』や『営利主義』等の概念を作り上げてしまったのではないか。人と人が交わることによって社会は回るし経済もついてくると思う。 

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住み続けられるまちにするには、まさに宇和島のキャッチコピーの如く、まず宇和島に来てもらうことだと思う。♪いっぺん来さいやおいでなせ そっれ♪
四国最西端にある三崎高校は、学校を上げて最先端を目指す数多くの取り組みを町民とタイアップしているとSNSで知り、さっそく文化祭に出向き発信や起業の例を見た。その晩メッセージを送ると即返信を頂いた。近日ズーム会議をするのが楽しみだ。
『フィッシュガール』で有名な、宇和島水産高は近郊にあり、漁協と協力し国内外で計り知れぬ活躍をしているので、タッグを組みたい。
今後もたくさんの方と協力してSDGsの達成に繋げていく。


宇和島南中等教育学校(愛媛) 岡田若子 
#せかい部 ×SDGs探究PJ高校生レポータ―(住み続けられるまちづくり)

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