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グローバルスタートアップカンファレンス「Next Silicon Valley」登壇者インタビュー004寺田 彼日氏fromイスラエル

2019年8月29日(木)午後13時@東京ミッドタウン日比谷にて、世界6カ国のIT投資家や支援者が集うカンファレンスを主催します。

4回目はイスラエルから登壇いただくANIWO社の寺田さんにインタビューさせてもらいました。

寺田さんのプロフィール-------
2014年日本人として初のVC Backed StartupとしてAniwoを創業。
“Innovation for your smile”をMissionに、 新たな価値創出を加速させるプラットフォーム開発・運営に取り組む。
京都大学 経営管理教育部卒 (MBA) Koç University留学 (日本学術振興会若手研究者海外派遣) 大阪大学 経済学部卒
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中川:イスラエルを選んだのはいつで理由はなんですか?

寺田:2011年です。『Start-up Nation』というスタートアップエコシステムに関する本を読んだ時に最初に興味を持ったというところから始まりました。大学院でトルコのビジネススクールに半年行き、海外で会社をやろうと。日本の課題を考えた時、に外に出ていかないといけないな、と。また、戦後の日本を創り世界にインパクトを生んだ起業家のような仕事を自分もしたい。そして、そういった起業家を増やしたいという個人的な想いも持ってました。そういう仕組みを作るためにどこに行くのか、というところで、イスラエルがマクロ的に見たらトップレベルのエコシステムがあるのに日本人が誰も行っていないと。当時私が調べた時に900人程しか在留邦人がいなくて、ビジネスマンも100人いるかいないか程度だったので、完全にブルーオーシャンでした。行こうと思ったそのタイミングでちょうどサムライインキュベートさんもイスラエルに行くというのを聞いて、起業家を募集していたのでピッチさせてもらって出資が決まりました。そしてすぐに一緒に行きました。

中川:ファーストペンギンですね!事業内容を教えてください。

寺田:最初に始めたのは、スタートアップのデータベース構築と現地でのネットワーク構築という二つを軸にした事業です。日本人としてイスラエルに来てるというところで、日本企業さんのイスラエルでのベンチャー投資や連携を加速させるコンサルティングサービス、そこでデータベースや調査レポートも抱き合わせで売るかたちです。
また、イスラエル企業側も、日本市場への興味が徐々に高まってきました。そこに対してのローカライゼーションであったり、マーケティングやPR、あとは日本の拠点開設みたいなところを含めて、まるっとゲートウェイサービスを提供する、という両方向での事業を行っています。

中川:5年前イスラエルに行かれてから、イスラエル国内においても、イスラエルと日本の関係性という中でどのような変化が起きてると感じてますか?

寺田:認知度とか渡航者数とか定量的にも定性的にも増えてきているので、流れとしては良いかなと。政府間の動きもそうですし、企業の直接投資であったり、拠点の開設って意味でも倍々で増えていってます。
ベンチャー投資や共同開発、POC等の数は劇的に伸びていっているので、確実に前進しているなと。うちとしても実績は出始めており、社会実装が進むフェーズがここ2-3年だと思うので、勝負の年になってくるかなと思っています。

中川:参考になるような実績についてお話し出来る範囲で何かありますか?

寺田:例えばBrainTechの領域で日本のメディアシークさんという会社さんと一緒にやらせてもらっています。BrainTechって、ようやく認知され始めてきたかなという感じだと思うんですけど、二年以上前から取り組まれていて。具体的に言うとADHDとかの治療を行うニューロフィードバックのシステムを作っているMyndliftという会社があります。そことの業務提携から日本展開までをサポートしています。
事業としてはまだ立ち上がってきつつあるかなといった段階なんですが、クライアントの株価が上がり、マーケットからの注目も年々高まっているのかな、と。

中川:イスラエルらしさ、って何でしょうか?

寺田:尖ったテクノロジーを使って10-20年先の産業を作っていくというのがイスラエルの強み、らしさ、ですかね。

中川:日本企業にとってキーワードとなるようなこのへんの領域、みたいなところってどの辺になりますかね?

寺田:大きく言うと、AI、IoT、ブロックチェーン、XR、バイオ/ヘルスケアは5大トピックスです。
研究開発に大きく投資して深掘りしていく領域になるので、数カ月以内に結果が出ると言うものではないので、長期的な視点で、2020年代に世界を大きく変えるために仕込んでいくべきところという意識は必要かなと。時間もかかるし、手数も多く打っていかなくてはいけない領域。一方で短期的に成果を出すのであれば、イスラエルはマーケティングや、Fintechの領域であったり、かなり進んだバックエンド技術、アルゴリズムを持った会社が多数あるので、そういったものをローカライズして実装して日本でどんどん売っていくとかの取り組みは明日からでも出来ると思うので、両輪で回していくと成果も出しつつ、中長期的な仕込みもできるので、面白いのかなと思いますね。

中川:そういったバランス感の中で、日本企業がどう進めるかといった時に御社が間に入ることでバリューが出る。

寺田:そうですね。プロジェクトベースで150件以上やらせていただいてるので、日本企業側の組織体制であったりバジェット、あとは担当者の方のスキルとかも含めて、こういうケースにはこういう当てかたが合う、みたいなのは理解してます。また、イスラエル側のスタートアップの特性とかネゴシエーションの特徴であったり、バリエーションの相場、独占契約を嫌う等の契約形態の特徴といったような、実務を通してしか知り得ない内容を抑えて間に入ってスムーズに進められるところがうちのバリューですね。

中川:ありがとうございます。最後にこのイベントに来るか迷っている方に向けて、メッセージをお願いいたします。

寺田:実際に持たれている印象と、来て感じるギャップがいい意味である国だと思います。実際のところどうなんだ?というのを聞きに、このカンファレンスに参加してもらって、いい意味でサプライズを得てもらえれば嬉しいです。

中川:ありがとうございました!

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