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良いものを「良い」と言える人はそれほど多くないと僕は思います。〜田村牛を味わいながら

よくよくnoteで話に上げているのですが、僕は焼肉屋でアルバイトをしています。今日はそのお話です。

うちの店長が最近、最高級の田村牛を競り落としたそうです。一頭丸ごと購入したらしく、ここ一年以内で最高額での落札だそうです。

田村牛について

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田村牛は、他の牛と違い育成期間が長いことが特徴です。普通は30ヶ月育てたら出荷されるらしいのですが、田村牛は40ヶ月ほど飼育します。長く育てることで、肉が熟成し、香りと脂が上質に仕上がるそうです。ただ、長期間飼育すると、牛が死亡する可能性が高まります。もともと、肥育されているため、悪化が早いそうです。田村牛はそのギリギリを攻め、最高品質の肉を提供しています。

なんと、東京では200gで30,000円ほどするそうです。やばいですよね。

実際に、田村牛の試食しました。ぶったまげました。噛んだ瞬間のとろける味わいと、溢れ出る肉汁がこれまで食べた肉の中で段違いでした。もともと、ちょっと高めの焼肉屋なので、比較的美味しい肉は提供しています。が、圧倒的でした。これまで食べた肉と比べ物にならないくらいに飛び切りのお肉。バイトしててよかった。ありがたや。

田村牛の飼育してる方のインスタです↓


良い肉を良いと思えるか。

と、まあそういうわけで。とんでもない肉が8月までうちの焼肉屋に随時お届けされるわけです。(一頭買ったはいいものの、一気に届いても店の冷冷凍庫に収まらないらしいです笑)

うちの店長は出来るだけ良い肉を価格を抑えて、多くの人に食べてもらいたいと考えています。今提供している肉も他のお店とは段違いで低価格で上質な肉を提供しています。一番高いシャトーブリアンで4,800円。滅多にないと思います。

今回の田村牛もそういった考えでいるようで、東京で200g30,000円の肉を、80〜100gで、半額を超えて、6分の1以下の値段で提供しようと考えているのです。ちょうど木曜日から提供が始まりました。

お客さん側からしたらラッキーですよね。100 gで15,000円の価値がついてる肉がお手頃価格で食べられる。

しかし。

「モノには、価値の分だけ、値段がついている。」と僕は思っています。だから、高い価値があるものにはそれだけ高い値段が付きます。高い価値があるものを安い値段で売ったら本来の価値が下がってしまうのではないでしょうか。それに、値段の分だけ提供側も丁寧に商品を届けようとするはずです。コストに見合った働きをするものです。

また、一方で、本当にいいものでなくても、値段が高いからといって価値あるものだ、と勘違いする時もあります。値段が高いから良いものだろうと自分が催眠にかけられてしまっている。

思っている以上に、値段に影響されることは多いです。しかしながら、価値の評価は人それぞれでどれが正解なんてことはありません。


今回、うちの焼肉屋にやってきた田村牛。僕からすると「とんでもなく価値があるもの」と感じています。これまで食べてきたお肉の中でダントツで。

一体どれくらいの人が、値段ではなく、本来の価値を推し量って味わうことができるのかな。

価値の交換のモヤモヤを感じたとです。


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サカナ / Sakana
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