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【翻訳】Doublelift選手 引退声明

2020年11月26日に発表された、Doublelift選手の引退声明の翻訳です。

”僕は17歳の時、スウェーデンで開催されたSeason 1 World Championshipに出場した。僕のキャリアのごく初期に出た大会で、臓器摘出のために行くわけじゃないと両親を説得しなければならなかった。賞金額はささいなもので、観戦客は30人、対戦は小さなノートPCでプレイされた。最初の対戦で席に座った時、最高のプロ選手になる夢を追う炎を、自分の胸の中に感じたよ。

驚く人はいないと思うけれど、僕はプロになる前、ただのオタクで全然好かれない人間だった。いじめられずに1日を学校で過ごすには、うつむいて目立たないようにし続けるのが一番だった。僕はすごく内気で、存在感がなくて、自信も人望もなかった。

そんな僕にとって、プロのLoL選手になるというのは、自分自身を知る方法だった。ずっとなりたいと思っていた人間に生まれ変わるためのチャンスだったんだ。自分自身と自分の努力を誇れるように、ゲームへの情熱を恥じることなく生きたいと思っていた。大胆に、自信をもって、みんなに好かれる人になりたかった。不似合いなくらい目立つプロ選手に、自分の意見をはっきり言う、「本当の」人間になりたかった。10年間、ファンのみんなが僕自身を―僕の強みも弱点も、成功も失敗も全て―嘘偽りなく率直に見てくれたのがわかって、満足しています。勝利をつかむための意欲と、自己改善の情熱の両方を、ゲームプレイと行動でお見せできていたのなら、何よりです。僕が自分自身を表現する方法はただひとつ、LoLを通してだったし、そのことが今の僕を形作っています。

最初のころ、僕は負けに負けた。一度なんて、降格まであと1敗のところまで行った。r/doubleliftstrophycaseのスレッド全てに、その時のミームが詰まってます。試合でプレイするより、アナリストデスクにいる方がいいよなんて笑われたこともあった。お前のプレイスタイルはもう通用しない、チームワークが必要な試合でお前は欲張りすぎだよ、なんて言われたものです。5年間、毎日14時間練習してきて、大事な試合はいつも落としてきた。それからやっと、初めてLCSで優勝できた。今日までに、出場してきた通算11スプリットの内、8スプリットで優勝できた。努力と決意が報われたんだ。こんなことを引退声明で言うなんて、皮肉ですね。「自分はWorldsに優勝したぞ」と言える日を目指していたけれど(準々決勝に出場した、でもいい)、それについては新人たちにバトンを渡すことにします。

10年以上、人生の3分の1以上をLoLのプロリーグでプレイできたのは、ものすごく幸運でした。真に偉大なプレイヤー、コーチ、スタッフといっしょにプレイできたおかげで、僕は大きく成長できました。僕を気遣って応援してくれたたくさんのファンのみんながいてくれたから、勝利の喜びも、敗北の痛みも、みんなと大いに分かち合うことができた。人生の中で何よりも愛したひとつのことで、キャリアを築く機会をいただけたことに、心から深く感謝しています。世界中を旅して、忘れられない思い出をたくさん作ったし、大観衆の前でプレイすることもできて、自分の夢が叶う様子を見られたんです。全部、ファンとコミュニティの応援があって叶ったことです。

どうしようもない子供から、立身出世を果たした大人へ。僕の成長を見守ってくださってありがとうございました。人生という本の、新しい章を今から始めます。今後も応援してもらえれば、何よりです。

-Doublelift“

以下は@LoLEsportsStatsより

Doublelift選手 キャリア通産戦績

LCSでのキル数:2098(歴代1位)
LCSでの通算CS:156,102(歴代3位)
毎分平均獲得ゴールド:431ゴールド(歴代3位)
LCS試合数:486試合
LCS優勝回数:8回
Worlds出場回数:8回
MSI出場回数:2回
LCSでのペンタキル:4回
国際大会でのペンタキル:6回(内3回が2012年のIPL5でのもの)

MSI Finalsへの出場回数1回
Worlds 2011ではグループステージを突破
Worlds 2020に出場した選手の中で唯一、最初のLeague of Legends World Championshipに出場していた現役プロ選手

タイトル写真:LoL Esports Flickr


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