夫を取り巻く色々な回・番外編
逆噴射小説大賞が今年も開催される、とのこと。
去年、noteニュービーとして細々キャッキャと日記散文を楽しんできた夫が沼のほとりに立っているのを確信し、「構わん、行け」とメキシコ(概念)の荒野へその背中を蹴り出し沼に沈めた日からもう一年が経とうとしているのだ。
夫のTwitterまたはnoteをご覧いただいておられる諸氏はご存知と思うが、あれから夫はすっかりいっぱしのパルプスリンガーとなり、先日もこちらのパルプをズギャンと打ち出し既に次弾の装填態勢へと移っている。
これは昨年の逆噴射小説大賞で最終選考に残った作品の続編だ。冒頭たった400文字、週刊連載漫画の第1回に例えるなら4ページにも満たない情報量のそれは、まだ誰も読んだことのない言葉と言葉の番いとなり、一発の銃弾となり、贔屓目のない、荒野を生き続けるプロフェッショナルの頬を確かに掠めた。その結果がこの新作だ。
夫は、大賞に応募したすべての冒頭400文字に続きを綴った。それに留まらず、こうして更なる一発を放ち、まだ止まろうとしていない。
ここで私はすべてのパルプスリンガー、とりわけ逆噴射小説大賞に応募をした手練れの人々に聞きたい。この一年、あなたは書き続けることが出来ていただろうかと。実に2000近くの冒頭(1人で複数作品の応募は可能だったので、人数はもっと絞られるけれども)が集まったそうだが、はたしてそのうちのいくつが作品として完結し、何人が今日まで新たなパルプを生み出し続けていられたか。(私は別の界隈で書いているもののほとんど隠居の身のようなものなので、立場としてはなんかあれ、鬼滅の刃の育手みたいなものだと思ってほしい)
夫はそのどちらもをクリアし、いや、クリアし続けている。私が知る限りでは、夫の周りにいるパルプスリンガー諸氏もそうして概念上のメキシコで生き残っておられるようだ。
私はあなた達に言いたい。めっちゃえらい。すごい。みな、真の漢(心の性別)だ。
書き続けることと、完成させることは本当に、本当に力が要る。そしてその力は、書き続けること、完成させることでしか手に入らない。続けるってすごいんだぞ!!完成させるってそれだけで尊いんだ!!!たまに例外あるけど!!!!(ダーガイの話はよせ)それを体現し続けている夫は控えめに言ってめちゃくちゃクールで真の漢なので、みんなも夫の新作を読もう(身内によるろこつな宣伝)。
それと。せじぱんだプラクティスと自称して夫に伝授してきた文章のtipsも打ち止めにしようかなと思う。新作を読んで分かったのだが、そろそろあいつ私より文章うまいから腹立つんだよなァ!!!!出来る若手は積極的に芽を摘んでくってピロウズのさわおさんも言ってるし。
……などと、「牧野はワシが育てた」と言いたいだけの回でした。