介護の終わりに(9)

父親は、危篤状態の人らしくしていた。具合が悪いというアピールを入念にしていた。私は全く相手にしなかった。
父「あちこち、痛い」
私「そうなんだ。そりゃきついね」。
父が何を言ってもこの一文を繰り返す。

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「介護が終わったときにあなたの物語を書くべきだ」(酒井穣)。確かにそうだなと素直に書き始めました。とはいえ、3か月以上悩みました。