みなさんには無条件の好きが増えるタイミングってありますか。
僕はたまに「あ、これ好きだ」と直感的に思うものに出会う瞬間があります。
それを自分の中で“無条件の好き“と言っています。
基本的に何においても好き嫌いがなく、好きの幅が広いため、物事における自分の好みがよくわからないまま大人になってしまいました。女性のタイプも食べ物も映画も漫画も音楽も。どれも“まあ好き”で大きく括れてしまうから、はっきりとした好き嫌いがありませんでした。それが結構コンプレックスで、「このアーティスト好きなんだよね」とか「こういう人がタイプ」みたいにはっきりと言える人が羨ましかったりしていました。自分を持っている感じがして。
とは言え好きなものはあるので、最近では好きなものは好きだというようにしています。たとえば漫画だと「ハイキュー!!」とか「進撃の巨人」なんかはもうかなり好きな方です。大好きといっても過言ではないです。たくさん語れます。
ただ、ハイキューも進撃も結構好きだけど、どうも他の漫画との差別化ができないというか、結局どれも同じくらい好きっていうふうに自分の中でなってしまいます。なので好きな漫画ランキングを作るってなった時にはおそらくこの漫画たちが1位になることはありません。
面白いし大好きなんだけど、感覚的にいうと“好きになりにいっている”気がしてしまうのですよね。自分の中で“好き“を作りたいが故の“好き探し“みたいな。わかりますかね。この感覚が非常に厄介で、自分が何かを好きだというときに考えすぎていること自体が「それって本当に好きなのかな。」みたいな。堂々巡りです。とにかく考えすぎる僕です。めんどくさいです。この性格のせいで色々損している気がします。
そんな僕だからこそ、ごく稀に直感的に「あ、好きだ」と思えた時に本当に幸せを感じます。何も考えずに本能的に好きと思えるもの。それを“無条件の好き”と呼んでいます。無条件で好きと言える、言わば自分の中で殿堂入りになるんです。好きな〇〇ランキングの時に何も考えずに1位に置くことができるのです。これに巡り会えた時が本当に幸せで、自分のパーツが一つ埋まるような気がするんです。“好き”がないって、何か自分が欠けているような感覚があるんですよね。自分がないというか。だからこそ無条件の好きに出会えた時の安心感がすごいのだと思います。
この無条件の好きを発見できることは本当に稀なことです。一年に一度あるかないかです。頻繁にあってはそれは“探し好き”の可能性がありますからね。僕も好き欲しさに“無条件の好き”と“探し好き”とをごっちゃにしないように、最大限の注意を払わなければいけないと思っています。
まあおそらく今までの人生で出会った無条件の好きは、本物だと思うので、それをいくつか紹介したいと思います。
まずは「川崎フロンターレ」です。これはもう本当に無条件です。出会った時はまだ小さかったのですが、きっとビビッときたんでしょうね。無条件に好きなものは本当に無条件で好きなので、理由とかが特にないので、細かな理由とかは割愛させていただきたいと思います。
続いて「世界で一番優しい音楽」です。僕が一番好きな漫画です。小さい頃に母親が持っていたこの漫画を一気に読んだことで、僕の人生にやさしい音楽がかかりました。小さい頃にハマったものは性格とかにも影響してくると思うので、多分僕の人格形成にもこの漫画は影響していると思います。読んでもらうのが一番です。探すのは難しいと思いますが、機会があれば読んでみてください。
そして昨年出会った無条件の好きが「銀のスプーン」です。世界で一番優しい音楽の作者の方が書かれている漫画で、存在は知っていたのですが読む機会がなく、昨年ついに読んでみました。最初の数ページで殿堂入りしました。もしかしたら今ではこの漫画が1位かもしれません。昨年この漫画に出会えて身震いするほど嬉しかったのを覚えています。
さて続いては「川口春奈」さん。出会いは高校時代です。当時は出演するCM、ドラマ、バラエティ全てを押さえており、終業式を休んで握手会に行ったり、全校模試をサボって主演ドラマのエキストラに参加しに行ったりしていました。今では出演作品を見るということも特になくなったのですが、好きな女優を聞かれたら間違いなく川口春奈さんと答えます。戦友のような感覚ですかね。同い年で。ああずっと頑張ってるな。俺も頑張らないとなと思える存在です。
そして好きな食べ物は何か聞かれた時に答えるのが「紅ラーメン」です。美味しいもん。地元府中にある辛いラーメンなのですが、とにかく美味しいのです。大学時代毎週のように通い詰めていました。たくさんの友達を連れて行きました。何か美味しいものを食べたくなったらここに行けばいいと思っているので、だいぶラクです。ぜひ食べてもらいたい。
…あれ。
たったこれだけでした。
僕が人生で出会った、堂々と好きと言い張れるものは立ったのこれだけでした。他にもたくさん好きなものあるのに、まるでそれが好きじゃないみたいな感じになってきて悲しくなってきました。自分で自分を追い込んでました。悲しい。あれ。いやだな。好きの基準もう少し下げようかな。
とまあ少し悲しくなったのですが、僕がなぜこんな話をしていたかというとつい先日久しぶりに“無条件の好き”に出会うことができたからです。
それが、
「モス野菜バーガー」
モスバーガーが出しているバーガーの一つです。信じられないくらい心に突き刺さってきたので無条件の好きです。まさかモスで出会えるとは思っていなかったのですが、無条件の好きとはそういうものなので仕方ないです。これで注文の時メニューに困らなくて済むので、生きていく上でのストレスが少し軽減されます。
どうですか。
皆さんは自分自身の好きをどうやって定義づけていますか。
僕は自分の中での好きが多すぎるので少し厳し目の設定をつけたら、好きなものに出会えた時の嬉しさはひと塩なのですが、他の好きなもののことを思うと少し悲しくなってきました。何してるんだろう1人で。
皆さんの“好き“に対する考えを是非お聞かせください。