ノンタンをもっとたくさんの子供とママさんパパさんに読んで欲しい
長く愛され続けている『ノンタン』。
絵本だけでなく、アニメも人気で
うちの息子もだーいすきです。
息子に影響されて私も大好きになりました。
可愛い絵、面白いストーリー、
自分勝手なノンタンと
それを温かく笑って許す仲間たち、
全てが大好きです。
絵も話も綺麗すぎるわけではなく、
キヨノサチコさんの独特の感性と
ワールドがかなり出ていて味があります。
子供も大人も見やすく、
その味にホッとさせられます。
絵本の最後に書いてある
なぜこの絵本を描いたのか、
というのを読むととても面白いです。
例えば、【ノンタンスプーンたんたんたん】
というシリーズがあるのですが、
ノンタンが、なんでも美味しくなるスプーンで
たくさん食べていると、
筋肉モリモリして
ノンタンの体が大きくなるお話です。
キヨノさんは偏食の子が
たくさん食べれるようにと思って
描いたそうです。
普通は偏食の子に描くなら、
『食べ物はこんなに美味しいんだよ』
『色々なものを食べるといいことがある』
ということを描こうとしそうですが、
キヨノさんは、
食べることが楽しくなりそうなお話を
ユニークな世界観で描いてくれています。
そこもとても大好きで、
いつも発想の独特さをすごいなと思ってます。
絵を描くわたしは尊敬すらしてるくらいです。
きっと、子供の心も自然と感じ取れるような
頭と感性が柔らかい方だったのかなと
思います。
親としてもかなり教えられますね。
そしてもう一つ、
素晴らしいと思うところがあります。
それは、
出てくる遊びが素晴らしいこと。
ノンタンに出てくる遊びは、
ちょっと懐かしい遊びが多いです。
✳︎はっぱっぱかるた
(葉っぱに動物の絵を描き、
鳴き声を聞いてどの動物か当てるゲーム)
✳︎地面にでかでかお絵かき
(地面に大きい絵をみんなで描く)
✳︎虫取り
✳︎草笛
✳︎音遊び
(沢山のコップに分量を変えてお水を入れ、
棒でコップを叩きドレミの音を鳴らすあそび)
✳︎みんなで海水浴
今時のたくさんおもちゃを使ったり
公園のような遊具で遊ぶのではなく、
少し古風な、体と自然のものであそぶような
そんな遊び方を絵本から教えてくれます。
そしていつもたくさんのお友達と遊んでいて、
その遊び方も素晴らしいです。
例えば、ケンカをしたりもあるけど
だれかがなだめたりします。
遊びの中でも、動物たちの関係でも
必ず役割があるというのが
実はとてもすごいのです。
子供の人間関係をとてもよく
描いています。
子供はみんなで遊んでいるように見えても、
必ずその中には役割があります。
例えば砂場でお山を作るとしたら、
✳︎山を作るのが得意な子、
✳︎トンネルを掘るのが得意な子、
✳︎グループの中でも誰がリーダー
とかそういう役割を決めて
みんなで一緒に一つのものを作り上げようと
全力で取り組みます。
なので幼児期から小学生くらいまでに
たくさんの色々な友達と遊ばないと、
大人になって社会に出て働くことが
辛くなります。
ノンタンの絵本は、
子供にとって大切なことを教えてくれます。
それは、
✳︎おもちゃはたくさんなくても、
日常にあるものでいっぱい遊べること
✳︎おもちゃがたくさんあっても、
子供が幸せとは限らない
✳︎子供の人間関係
✳︎友達と遊ぶことの大切さ
✳︎友達とケンカした時、どうするか
✳︎子供の中にあるファンタジーな世界を
見せてくれる
✳︎親が子供に思うこと、
そしてそれをどう面白く子供に伝えるか
それと、親の気持ちも描いてる時があります。
ノンタンが妹のタータンに怒ることが
よくあるのですが、
それがあるあるなことばかりです。
置いてっちゃうよ〜って言うのに
子供がついてこないとかなしくなるとか、
同じ遊びに何度も付き合わされて
自分のやりたいことがやれないとか、
泣いてばかりいるタータンにイライラするとか
あるのですが、
でも結局、タータンとずっと一緒にいたいのは
ノンタンなのです。
怒っても鬱陶しくても、
ノンタンの方がタータン大好きなんです。
いなくなったらさみしくて心配で
大慌てで探すのに、
怒られたタータンは泣いても他に楽しいことを見つけて、ちゃっかりケロッとしています。
そして慌てて探して、見つけた喜びと
怒った罪悪感で飛びついて謝ってくる
ノンタンを笑いながらギュッとしています。
案外、わがままを聞いてるように見えて
ノンタンのわがままを受け入れてるのは
タータンなのかなと思う時もあります。
子育てもああ、こんなかなと思いながら
面白おかしく見ています。
小さい絵本で
短い文章で
そんなに複雑ではない絵で
ただの面白い絵本と思ってたら
大間違いです。
あれだけ長く愛されるのには
やっぱり理由があるんですね。
ぜひ、子育てしてるお母さんたち
ノンタンたくさん子供と読んでください♪
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