赤城乳業 かじるバター&クッキー 評論
今まで食べたアイスのなかで、最も一口目から美味し過ぎたかもしれない。僅かに黄金(こがね)を帯びた衝撃が完食後の今でも残響している。
濃密・芳醇・複雑。そして、どこかフルーティーでもある。
発酵バターがこれらをもたらす。その風味は、やはり黄色〜緑色系。
バターの風味に緑系が混ざるのは、ケイパーにも含まれるカプリン酸の影響だろうか? あるいは飼料の植物がグリーンノートへ繋がるのだろうか。
ともかくとして、濃密でありながら、どこか焼きリンゴのようでもある、フルーティーさなども感じさせるような複雑味が、食味の豊穣をまさに醸成してくる、そんな体験内容であった。
いや、今でも、驚くべきことにバターの後味が舌に続いているので、現在形の『である』というのが正確か。う〜ん、赤城乳業マジック。
まるで、MOWのラムレーズン味や、特別性のあるパンナコッタを食べた時のような、洋酒を感じるような芳醇さと、卵黄由来の、あのえも言われぬ濃縮感を兼ね備えているのだ。
少し気になる点は、織り交ぜられたバタークッキーの食感・舌触りが、少し柔らかすぎるきらいがあるところだ。しかし、完食後には、それがバターでしっとりとした、少し柔らかめのバタークッキーの食後感へ75%程度転換したのは面白かった。
印象として強いのは、やはりそれよりも、書き終えようとしている今でも、滑らかに舌に響き続けているバター感のほうだ。
色々言ったが、衝撃的に一口目から美味過ぎる。最も強い印象はそれだろうか。
以上!
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