中間進化という存在
どうもこんにちは、せいやです。
さて、今回は２進化と中間進化のお話。
現行スタンダードレギュレーションの環境上位の一角に「サーナイト系」がいるわけですが、ご存じのとおりサーナイトex、サーナイト（アルカナシャイン）、エルレイド（バディキャッチ）らは２進化ポケモン。２進化ポケモンを主としたカードが環境を席巻するのは、過去においてはDマークで超強力な特性「うらこうさく」を携えたインテレオン・ジメレオンが記憶に新しいところ。或いは、システムでなく主力という意味で言えばかつてのクワガノン（エレキブラスター）・デンヂムシ（バッテリー）が最も近いでしょうか。
いずれにしろ、実質１進化であるVSTAR・VMAX、たね主軸であったTAGTEAMGXの時代から見ると、２進化ポケモンによる環境入りは非常に珍しいこと。大型大会の優勝まで手にしたサーナイトはまさに快挙と言えます。今回は、環境に入る２進化とは？その鍵は何か？何が足りないのか？等についてお話できればと思います。
（なお、基本的には個人の感想ということを申し添えしておきます。）
【２進化が環境入りする条件】
これまで環境入りしたことのある２進化を見渡してみると、ある共通項が見えてきます。
Ａ：２進化自身が「アタッカー」と「システム」両方の性質を持つ
【例】
・マスカーニャex（ブーケマジック）
・サーナイト（アルカナシャイン）
・エルレイド（バディキャッチ）
・インテレオン（うらこうさく）
・リザードン（バトルセンス）
Ｂ：勝利に直結、又は他の環境デッキを詰ませられるワザ、特性を持つ
【例】
・サーナイトex（サイコエンブレイス）
・アーケオス（プライマルターボ）
・スピアー（いってんばり）
・ジュナイパー（みつりんめいさい）
・タチフサグマ（むじひないちげき、ブロッキング）
Ｃ：主力ワザの必要エネルギーが2個以下で高火力、かつ自身への消耗、反動無し
【例】
・デカヌチャンex（ビッグハンマー）
・バンギラス（ドレッドマウンテン）
・ラウドボーンex（バーニングボイス）
・ドダイトス（エボルプレス）
Ｄ：進化が容易、または必要としない
【例】
・レントラー（しゅんぱつりょく、みなぎるせんこう）
・ゲンガー（ならくのうらもん）
・バタフリー（トランセル、キャタピーの「てきおうしんか」）
・ゲッコウガGX（しんしゅつきぼつ）
Ｅ：中間進化に有用なワザ、特性がある
【例】
・キルリア（リファイン、ミラージュステップ）
・ポポッコ（ふわっとよける、ソーラーしんか）
・ハヤシガメ（ひだまりのこうら）
・ジメレオン（うらこうさく）
・デンヂムシ（バッテリー）
この他にも、進化自体が目的だったり他とのシナジーで超強化されたりもありますが、概ね上記に振り分けられるかと思います。
そして、これは仕様上仕方のないことではあるんですが、２進化にほぼ共通する課題は「遅い」こと。
ご存じのとおり、過去から今に至るまで、ポケカの環境内における対戦スピードは速いの一言。現在に目を向けても、先攻にしろ後攻にしろ２ターン目には主力のexやVSTARが殴り始めてますし、なんなら後攻初手から殴ってくるウッウ（おとぼけスピット）やメロエッタ（メロディアスエコー）なんてのもいます。そこにきて２進化。進化の促進や直接場に出すとかでない限り、動き始めるのは最短で３ターン目。つまり先に２回殴られる脅威があるわけです。なればこそ短縮を図れるふしぎなアメは必須レベルで欲しくなり、水デッキにおいてはサポートのカイを使って水ポケモン＋アメなんてのもよく見るかと思います。
逆にアメに依存しない作りをしようとしたら、上記のように中間進化の存在が重要となるわけですが…
これこそが今回の主題にして最も問題となる話。
【中間進化が弱い、弱すぎる】
ここでひとつ、カードを紹介したいと思います。
ムクホークに限らず、レギュレーション「Ｆ」以降の２進化は性能がそれなりに向上してて、ワザにしろ特性にしろ使いたくなるようなデザインが多い印象があります。環境入りの例に挙げなかったものの、デカヌチャン（スペシャルハンマー）、カメックス（かつりょくせん）、ガブリアス（おんそくかいひ）など、「おっ」と思わせるカードも沢山あります。
にもかかわらずその繋ぎとなるべき中間進化が置いてけぼりを食らってて、思わずため息が出てしまうものです。キルリア（リファイン）のようなものはほんとに一部で、大半は有用な特性が無かったりワザの威力が乏しかったり。他にもワザの効果が何も無かったり、ＨＰに至っては進化の手間の割に合わないことがほとんど。耐え忍ぶって意味では進化するよりたねにゆうきのおまもり付けてアメを待ってた方が生き残りやすいまであります。
ここでもういちど、ムクバードを見てみましょう。
な ん だ こ れ は
ムックルからHPが20しか上がっていない
特性なんてのも存在しない
エネの要求が1個増えてるのにワザの威力がたった40
もう1個のワザも単純に重さアップで他に効果無し
逃げるエネルギーも減っていない
このとおり、使いたくなる要素が何一つ無い。
自分だったらこう書き換えたくなります。
ムクバード HP100 にげる ０
【特性：おとどけひこう】
自分の番に、このカードを手札から出して進化させたとき、1回使える。自分の山札からグッズを1枚選び、相手に見せて、手札に加える。そして山札を切る。すでに別の「おとどけひこう」を使っていたなら、この特性は使えない。
無 こうそくいどう 20
コインを1回投げオモテなら、次の相手の番、このポケモンはワザのダメージや効果を受けない。
うらこうさくを調整したおとどけひこう、相手の番を乗り越える（かも）のこうそくいどう、フェザーボール対象となる逃げる０と、このぐらいやっても罰は当たらないんじゃないかと思います。ぜんぶは欲張りすぎでも２つくらいは叶えてほしい。
今のままでは格好の的。せっかく進化したのにげっこうしゅりけんやロストマインで潰れる未来しか見えません。せめてHPは100以上ないと…
紹介していないだけで、このムクバードクラスの辛いポケモンはいくらでもいます。対戦環境に２進化を盛り込みたいなら、２進化そのものも大事ですが下支えとなる中間進化もぜひ強化してほしいところ。なんなら外付けの何かでもいい。
望みは薄そうですが、期待して待ちたいと思います。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか？