Premiere Pro Rec.709とRec.2100の違い

Rec.709とRec.2100は、ビデオの色空間とダイナミックレンジの標準を定義するITU-R BT.709およびITU-R BT.2100の規格に基づく色空間です。

🔷Rec.709

Rec.709は、HDTVおよびSDTV向けに設計された古い規格で、色空間が狭く、動的範囲も制限されています。Rec.709の標準では、典型的なビデオ信号の輝度範囲は0から100の値をとります。これは、ビデオ信号が8ビットで表現される場合、256段階の輝度値で表現されることを意味します。

🔷Rec.2100

一方、Rec.2100は、HDR（ハイダイナミックレンジ）映像に使用される色空間で、広いダイナミックレンジをサポートしています。この標準では、典型的なビデオ信号の輝度範囲は0から10,000の値をとります。また、Rec.2100では、PQ（Perceptual Quantizer）およびHLG（Hybrid Log-Gamma）の2つの輝度転送特性が定義されています。

🔹PQ

PQは、HDR映像の最大輝度を1,000〜10,000nitまで拡張するために使用されています。

🔹HLG

HLGはHDR映像をSDR（標準ダイナミックレンジ）テレビでも再生できるように設計されています。

Rec.709とRec.2100は、ビデオの色合いや明るさの基準です。Rec.709は、古い規格で、色合いの種類が少なく、明るさの範囲も限られています。Rec.2100は、新しい規格で、明るさの範囲が広く、HDRと呼ばれる映像を作るのに使われます。Premiere Proというソフトでは、プロジェクト設定でどちらの基準を使うか選ぶことができます。ただし、HDR映像を作るには、特別なモニターや機器が必要なので、普通の映像を作る場合はRec.709で問題ありません。

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