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クリエイティブ・コモンズ・ライセンス: 著作権利用の選択肢


著作権を持つ作品を利用する際、クリエイティブ・コモンズ(CC)ライセンスは、様々な利用方法に応じて柔軟な選択肢を提供しています。以下に、主要な5つのクリエイティブ・コモンズ・ライセンスをわかりやすく解説します。


CC BY(クリエイティブ・コモンズ 表示)

:このライセンスは、作品の利用が自由で、商業利用も可能です。ただし、著作権者のクレジットを表示する必要があります。原作のクレジットを尊重しながら、多様な目的での利用が可能です。

▶特徴

クリエイティブ・コモンズ(CC)ライセンスの中で、CC BY(クリエイティブ・コモンズ 表示)は比較的自由度が高いライセンスです。このライセンスの下では、作品を利用する人々に対して幅広い権利が与えられています。

CC BYライセンスでは、以下の特徴があります:

  1. 自由な利用: 作品の利用に制限はなく、商業的な利用も含めて自由に行うことができます。

  2. 改変の許可: 作品を改変して新たな作品を作成することができます。この際も、著作権者のクレジットを表示する必要があります。

  3. クレジット表示: 作品を利用する際には、著作権者のクレジットを適切に表示する必要があります。これによって、著作者への敬意と感謝が示されます。

  4. 公平な使用: 著作権者がクリエイティブ・コモンズ・ライセンスを選択する際、その作品が広く共有され、クリエイティブな利用が奨励されることを意味します。

  5. 商業利用: 商業的な利用も許可されており、作品を活用して収益を得ることも可能です。


CC BY-SA(クリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承)

:このライセンスは、作品の利用や改変が許可され、商業的な利用も可能です。しかし、新たに作成された作品も同じライセンスで公開する必要があります。共有のスピリットを保ちながら、クリエイティビティを発揮できます。

▶特徴

CC BY-SA(クリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承)ライセンスには以下の特徴があります:

  1. 自由な利用と継承: このライセンスは、作品の利用を自由に行うことができます。また、元の作品を改変し新たな作品を作成することも許可されています。ただし、新たに作成された作品も同じCC BY-SAライセンスで公開する必要があります。この点が「継承」の特徴です。

  2. 商業利用: 商業的な利用も許可されています。作品を商業的な目的で使用したり、商業的なプロジェクトに組み込んだりすることが可能です。

  3. クレジット表示: 著作権者のクレジットを表示することが必要です。元の作品の著作権者を適切にクレジットし、その作品がCC BY-SAライセンスであることを明示する必要があります。

  4. 継承の原則: 新たに作成された作品も、同じCC BY-SAライセンスでライセンスされることが必要です。つまり、新作品も同じ自由度を持って他人が利用できるようになります。

  5. 共有文化の促進: CC BY-SAライセンスは、創造性の共有と促進を重視しています。他人の作品を基に新たな作品を作成し、それを再共有することで、クリエイティブな文化を育成する環境を提供します。

CC BY-SAライセンスは、著作権を尊重しつつも、創造的なコミュニティを支援するためのライセンスです。作品を利用する際には、ライセンスの条件を厳守し、継承の原則に従うことが重要です。


CC BY-ND(クリエイティブ・コモンズ 表示 - 改変禁止)

:このライセンスでは、作品の利用は可能ですが、原作の改変は許可されていません。商業的な利用も可能ですが、原作の内容を変更せずに利用することになります。

▶特徴

CC BY-ND(クリエイティブ・コモンズ 表示 - 改変禁止)ライセンスの特徴は以下の通りです:

  1. 利用の制限: このライセンスでは、作品の利用は許可されていますが、元の作品を改変することは禁止されています。原作をそのまま使用することに限られます。

  2. 商業利用: 商業的な利用も許可されています。作品を商業的な目的で使用することが可能ですが、改変せずに利用する必要があります。

  3. クレジット表示: 著作権者のクレジットを表示することが必要です。作品の著作権情報を適切に表示し、著作者の権利を尊重することが求められます。

  4. 改変の禁止: 作品を改変することは許可されていません。これは、原作の内容や表現を保護し、作者の意図を尊重するためです。

  5. オリジナリティの保持: CC BY-NDライセンスを持つ作品は、そのままの形で再利用されることになります。著作者のオリジナルな表現やメッセージが保持されます。

CC BY-NDライセンスは、作品の改変を禁止する代わりに、オリジナリティと著作者の意図を保護するための選択肢として利用されます。このライセンスを持つ作品を利用する場合は、利用条件を遵守し、改変を行わずに作品を利用することが重要です。


CC BY-NC(クリエイティブ・コモンズ 表示 - 非営利利用)

:このライセンスは、非営利目的での利用を許可しますが、商業利用は制限されています。創作者の意図に合った非営利活動での利用が可能です。

▶特徴

CC BY-NC(クリエイティブ・コモンズ 表示 - 非営利利用)ライセンスの特徴は以下の通りです:

  1. 非営利利用のみ許可: このライセンスは、作品の利用が非営利目的でのみ許可されます。商業的な利用は制限されています。

  2. 改変の許可: 作品を改変して新たな作品を作成することも可能ですが、新作品も同じCC BY-NCライセンスで公開する必要があります。

  3. クレジット表示: 著作権者のクレジットを表示することが必要です。作品の著作権情報を適切に表示し、著作者の権利を尊重することが求められます。

  4. 非営利の促進: CC BY-NCライセンスは、商業的な利用を制限する代わりに、非営利的な目的での利用を支援します。創作者の意図に合致した非営利的な文化を育てることが狙いです。

  5. 商業利用の制限: 作品を商業的な目的で使用することはできません。利用が非営利的であるかどうかを確認する必要があります。

CC BY-NCライセンスは、作品の非営利的な利用を奨励しつつ、商業的な利用を制限することで、創作者の意図に合致する使用をサポートします。作品を利用する際には、ライセンスの条件を厳守し、商業利用の有無を慎重に確認することが大切です。


CC BY-NC-SA(クリエイティブ・コモンズ 表示 - 非営利利用 - 継承)

:このライセンスは、非営利目的での利用と、新たに作成された作品の継承を許可しますが、商業利用は制限されています。共有と継承の理念に従って、非営利的な環境での活用が促進されます。

▶特徴

CC BY-NC-SA(クリエイティブ・コモンズ 表示 - 非営利利用 - 継承)ライセンスの特徴は以下の通りです:

  1. 非営利利用と継承の許可: このライセンスは、作品の利用が非営利目的でのみ許可され、新たに作成された作品も同じCC BY-NC-SAライセンスで公開する必要があります。非営利の活動を促進し、新たな作品が同じライセンスで共有されることを意味します。

  2. 商業利用の制限: 商業的な利用は許可されていません。作品を商業的な目的で使用することは制限されています。

  3. 改変の許可: 作品を改変して新たな作品を作成することが可能ですが、新作品も同じCC BY-NC-SAライセンスで公開する必要があります。

  4. クレジット表示: 著作権者のクレジットを表示することが必要です。作品の著作権情報を適切に表示し、著作者の権利を尊重することが求められます。

  5. 非営利的な共有文化の促進: CC BY-NC-SAライセンスは、非営利的な文化を育てるために利用されます。作品が自由に共有される一方で、新たな作品も同じ精神で共有されることを促進します。

CC BY-NC-SAライセンスは、非営利の共有文化を支援しつつ、新しい創造的な作品が同じライセンスの下で共有されることを強調します。作品を利用する際には、ライセンスの条件を守り、非営利的な利用の制約と継承の原則を遵守することが大切です。


クリエイティブ・コモンズ・ライセンスは、創作者と利用者の双方にとって柔軟性を持ちながら、
著作権を尊重する方法を提供しています。利用する際には、ライセンスの条件を注意深く確認し、
著作権者の指示に従うことが大切です。

おまけ「BY」「NC」「SA」「ND」

BY(表示):
基本的な特徴: 著作権者のクレジットを表示することが必要。
利用の自由度: 作品の利用に制限はなく、商業利用も可能。
改変の許可: 作品を改変して新たな作品を作成することが可能。

NC(非営利利用):
基本的な特徴: 非営利目的での利用のみ許可。
商業利用: 商業的な利用は制限され、収益を得ることができない。
改変の許可: 作品を改変して新たな作品を作成することが可能。

SA(継承):
基本的な特徴: 新たに作成された作品も同じライセンスで公開する必要がある。
利用の自由度: 作品の利用に制限はなく、商業利用も可能。
改変の許可: 作品を改変して新たな作品を作成することが可能。

ND(改変禁止):
基本的な特徴: 原作の改変を許可しない。
利用の自由度: 作品の利用は可能で、商業利用も許可されるが、元の作品の改変は禁止される。
商業利用: 商業的な利用は許可されているが、作品の内容を変更せずに利用する必要がある。
クレジット表示: 著作権者のクレジットを表示することが必要。
創作の独自性保持: 原作の表現や内容を変更することなく利用され、著作者の意図を尊重する。

まとめ

その作品を改変できるのか、できないのか
或いは商用利用可能なのか、できないのか
場合によってはクレジット表記が必要なのか、必要ないのかの違いです


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