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合唱好きをこじらせて芸大まで行っちゃった話 #5 受験勉強

【写真】仏子の山が雪で覆われた日。この頃僕は芸大受験することをひた隠しにしていた。

これを書いている3/12は芸大の合格発表の日。
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「それで、受験勉強は進んでいるの?」
走る緊張。
正直この時点では何も手をつけてないし調べてないし、音大生ってすごいなあ、こういう人たちがこれからのクラシック界を背負っていくんだなあ、などと漠然とした感想を抱いてしかいませんでした。
小並感というやつです。

1.生まれと音楽の始まり
2.音楽中断期
3.音楽再開
4.信大時代
5.別科時代
6.受験勉強◀︎ココカラ
7.受験、合格へ

とは言え先生の圧を前にしては「Yes」か「はい」しか言葉がありません。
ここまできたら前進あるのみと腹を括り、受験のための準備をしていくことにしました。
両親にも、これでダメなら帰って働きますと頭を下げました。

受験の一年

というわけで自分の受験の一年を振り返ってみます。
僕の一年はだいたいこのような流れで過ぎました。

6月 「受験勉強は?」と迫られる
7月 歌のレッスンに通い始める(月1回)
8月 地元で資金集め(キャンプ場バイト)
9月 センター試験出願、課題曲発表
10月 楽典の教科書を”めくり”始める
11月 武蔵野音大の定期演奏会
12月 ピアノ練習開始
1月 センター試験受験、ソルフェージュ教室に行く
2月 芸大入試(一次〜三次)
3月 合格発表

受験は大きく4つの準備をすることになります。
・実技
・楽典
・ピアノ
・センター試験
試験は実技で殆ど決まると言われていますが、入学後、あるいはお仕事をもらったりすれば、いずれの勉強も役立ってくる内容です。
しっかり抑えるのが音楽家を目指す上では必須でしょう(偉そう)。

遅い三次対策

…とかなんとか言っておきながら比率がおかしいですね。
歌のレッスンは1年間通して行っていますが
・楽典…秋から本をめくる、1月末から教室に行く
・ピアノ…年末から始める(調号4つまでしかハノンが弾けなかった)
・センター試験…一週間前に本屋さんで古文の参考書をめくる
殆ど年も変わる予感がしてから始めています。

一度大学を経由した人という理由をつければ納得していただけるかもしれません。
しかし実際のところは、やはり気持ちは消極的で、行って意味があるのか、落ちたらどうするのか等々の不安が常に頭を巡っていました。
当時の近しい友人たちにも受験のことを打ち明けることができず、生来の勉強嫌いもあり(勉強中は体を掻き毟ってしまう)、なかなか身が入らずにいました。
受験は団体戦という言葉を思い出します。
自分の置かれた状況を周りと比較しながら判断し、ときに同じ目標を持った友人と情報を共有する。
高校や予備校等ではそれができるのでしょうね。

歌の準備

しかし歌の準備だけは1年を通して密に進めることができました。
歌っている最中は不思議なことに嫌なことも色々と忘れられましたし、合唱ばかりやっていた頃に比べて進歩していることが実感としてありました。
選曲は大事な事項でしたので、計画的に進めました。
4~7月頃にかけては自由曲で使えそうなアリアを漁り、課題曲は例年変わらないだろうということで前年のものを片っ端からさらいました。およそ自分の魅力になりそうなものを見定め、公開されたのちに先生と相談しながら選びました。
願書を出す前の月には、もう提出用の曲目が定まっていたように思います。
(このあたりちゃんと準備してきた人たちはどうなんでしょう…?)
提出したのはだいたいこんな感じ…ううん外国語の曲を忘れてしまった…
・荒城の月
・浜千鳥
・母
・かやの木山の
・Per la grolia d’ Adrarvi
・Già il sole dal Gange

次回予告

いよいよ受験
え?楽語ってイタリア語だけじゃないんですか?

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