文献メモ「現代青年においてアイデンティティの危機は 顕在化するのか」

参考文献:「現代青年においてアイデンティティ(自我同一性)の危機は
顕在化するのか, (中谷 2011)」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/personality/20/2/20_63/_pdf/-char/ja


要点

現代の青年(2011年)においても、エリクソンのアイデンティティ危機の問題は顕在化している。

アイデンティティ危機に影響を与える要因は、「斉一性・連続性」と「心理社会的」
→アイデンティティ形成においては、自己の内的一貫性・連続性だけでな
く,社会との結びつきや位置づけを考慮することが重要


アイデンティティ尺度 MEIS とは

・多次元自我同一性尺度(Multidimentional Ego Identity Scale, MEIS)
・Erikson理論に忠実なアイデンティティ尺度。

参考:https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjep1953/49/3/49_265/_pdf/-char/ja

■下位尺度(各5項目)
自己斉一性・連続性(e.g.,「いつのまにか自分が自分でなくなっ
てしまったような気がする(逆転項目)」)
対自的同一性(e.g.,「自分がどうなりたいのかはっ
きりしている」)
対他的同一性(e.g.,「自分は周囲の人々によく理解されていると感じる」)
心理社会的同一性(e.g.,「現実の社会の中で,自分らしい生き方ができると思う」)


自我同一性ステイタスの4類型(MEISを用いて)

①「同一性形成群」:全下位尺度が高い
②「同一性拡散群」:全下位尺度が低い
③「自己探索群」:対自的同一性が低く対他的同一性が高い
④「自己志向群」:対自的同一性が高く対他的同一性が低い

アイデンティティ危機の定義

「神経症様症状(GHQ値で測定)」が見いだされるか否か。

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