
【教員・文化祭運営必見!】文化祭を円滑に運営する方法とは?
(※タイトル画像は、茨城県立土浦第二高等学校のOGが今年度開催のあゆな祭にて撮影したものを編集。)
時代と共に変化する文化祭運営
2023年5月8日、新型コロナウイルスが2類から5類に移行された。
それに伴い、今年の文化祭はコロナ前のように大規模開催を行う学校も少なくないだろう。
茨城県立土浦第二高等学校もそのひとつである。
今までより効率的・革新的な文化祭運営方法を模索する、同校生徒会長の 本田優 さんに取材を行った。
「文化祭運営はどれだけの人を本気にさせられるか」
6月18日、Zoomの取材にて本田会長はそのように筆者へ語った。
この言葉には、より良い文化祭の開催を行い、他の生徒会業務とも両立するという「持続可能な文化祭運営」を目指す会長の思いがあった。

「持続可能な文化祭運営」とは?
土浦第二高等学校(以下、同校)には、一年を通して以下3つの一大行事がある。
・歩く会
・球技大会
・あゆな祭(文化祭)
この3つの行事の中で、生徒が主体となって運営するのが「あゆな祭」である。一年を通しても大きいイベントであり、今年度はコロナの制限緩和に伴い、6月に過去最大規模の開催を果たした。
当然だが、イベントの規模が大きくなればなるほど運営の負担も大きくなる。
同校のあゆな祭では、一昨年まで生徒会が主体となって運営を行っていた。
しかし、生徒会は年々増えていく運営の負担の大きさに懸念を抱いていた。生徒会の他の業務である校則改正や雑務に時間を割けないうえに、参加する人たちにとって「楽しかった」と思える文化祭運営になるか不安であったからだ。
また、同校の生徒会役員の任期は1年である。
筆者も校則改正の経験があるが、それを行うにあたって一番必要なのは「時間」である。先生方や生徒との調整、書類作成などの準備が大変であるからだ。
仕事が増えることに心配の念を抱くのも仕方がないといえるだろう。
文化祭運営を生徒会と「分離」することで解決
そこで、現在の同校の文化祭運営は画像2のような運営体制がとられている。

同校の4月開催オリエンテーションにおいて、全生徒に配布された資料「あゆな祭紹介」より
画像2のように、生徒会とは別組織の「あゆな祭執行部」を設立したのだ。また、あゆな祭執行部の中でも細かく班別けがなされ、その下に各クラス実行員が位置する。
こうした組織化を行うことで、生徒会の負担をある程度軽減したうえで、他の業務にも力を入れることが出来るため、より良い文化祭運営が可能となるのだ。
同校生徒会が今後目指すもの
本田会長は、今後の生徒会像として主に下記2点を挙げた。
① 「あゆな祭」執行部を完全に独立化
② 本格的な校則改正に着手
①は、文字通り組織の独立化である。
本田会長は「まだあゆな祭執行部は完全ではない」と筆者に語った。
あゆな祭執行部は昨年度、当時の大地生徒会副会長が設立した組織である。
まだまだ設立されたばかりであるという点や、アフターコロナの時代に合った文化祭運営を行っていくためは、組織の確立と独立が必要となるようだ。
②は、あゆな祭執行部設立によって生徒会の負担が減った分を校則改正の業務に繋げたいという本田会長の考えだ。
具体的には服装規定に関する校則の改正を行いたいと考えているようだが、制服の伝統を重んじる教員や卒業生との兼ね合いが今後の課題となりそうである。(近年では、学校の服装規定を見直す風潮が社会的なものとなっており、今回挙げた課題は全国的な課題ともいえる。)
様々な学校の文化祭を参考にする大切さ
文化祭が参加するものによってより良いものとなるためには、他校の文化祭がどのように行われているか見聞することが不可欠なのではないかと筆者は考える。
実際、今回取材した茨城県立土浦第二高等学校は、近所にある茨城県立土浦第一高等学校に視察へ行った。第一高は第二高よりもはるかに規模の大きいい文化祭を行っている。取り入れられる技術は取り込み、だんだんと運営が進化していくのではないだろうか。
今これをを読んでいる方の中には教員や生徒の方もいらっしゃるかと思われるが、この記事が少しでも皆様の活動の参考になれば幸いである。
文責:生徒会活動振興会 編集部 田中芳宙