騙されないでほしい『プロテイン』の真実
「プロテインを飲むと腎臓に負担がかかるから危険」
ちょっと前からこんな話を色んな患者さんからされます。
たしかに、馬鹿みたいにたんぱく質をとったら健康被害が出てしまいますが、普通そんな量はとれないです。
そして、たんぱく質を適切にとるということは
「免疫力」を高めることにも繋がります。
なので、今回は
〇プロテインの真実
〇必要なたんぱく質量の目安
〇たんぱく質の働き
について話していきます!
〇プロテインの真実
・プロテインの悪評の始まり
そもそも「プロテインが腎臓によくない」と広まったのはある実験結果が広まったからです。
実験概要・結果)
腎臓病の患者さんが「たんぱく質の摂取量」を制限したら、腎臓の機能が回復した
という実験結果があります。
たんぱく質を減らすことで腎臓の機能が回復したので、たんぱく質は腎臓に負荷をかけているため、良くないと言われるようになりました。
ただ、これはあくまで「腎臓病の患者さん」の話になります。
腎臓にダメージがない人がたんぱく質をとって悪影響が出たという話ではないんです!
他の実験では高たんぱく食をとることで、尿から排出される尿素、カルシウム、尿酸の量が増えるという実験結果がありますが、
これは 高たんぱく食によって腎臓がちゃんと処理をしたためです。
尿を出すときも、たくさん水を飲んだらその分尿の量も増えますよね?
それと同じです!
〇 必要なタンパク質量の目安
少し前までは、
体重1㎏辺り1gのたんぱく質を摂ると良い
と言われていました。
しかし、ここ最近では
体重1㎏辺り1.5~2.2gまでとった方が良いとされています。
たんぱく質は一気に吸収できる量が20gと決まっているため、何回かにわけて摂った方が効果的です。
また、たんぱく質には上限があり、230gを超えたら大変なことになると言われているため注意が必要です(*_*)
もし、たくさんたんぱく質を摂ろうとしても、
総摂取カロリーが35%を超えると満腹感が出て、脳が危険信号を出します。
〇 たんぱく質の働き
人間の体の約60%が水でできており、その20%近くがたんぱく質で出来ています。
たんぱく質によって、筋肉や臓器、ホルモン、免疫物質、酵素が作られ、栄養素の運搬を行います。
また、腸の壁に穴が空いているのを治してくれます。
たんぱく質が不足するとこれらの働きが低下するため、免疫力、体力の低下を招きます。
〇 なんでプロテインが良いの??
たんぱく質をとるのにプロテインがおすすめな理由として、
食材で摂るよりも、糖質・脂質が少なく抑えられる
からです!
例えば、60㎏の方の場合だと、ウインナーを約48本分食べないと一日に必要な量のたんぱく質を摂取することができません。
しかも、ウインナーにはたんぱく質以外に摂りすぎてはいけない栄養素も含まれているため、プロテインの方が健康的にたんぱく質を摂取することができます。
〇 どのプロテインがいいの?
これは色々考え方があるのですが、
プロテイン自体にそこまで大きな違いはないので、
初めてプロテインを飲む方は、栄養素よりも味を重視した方がいいです!
飲むたびに美味しくないプロテインを飲んでも長続きしないですしね(^^)
あとは、
筋肉をつけたい → ホエイプロテイン
ダイエットに使いたい → カゼインプロテイン、ソイプロテイン
こんな感じで、目的によって選び分けてみてください。
〇 まとめ
〇 プロテインを摂ったら腎臓が悪くなるは嘘(過剰摂取は悪化する)
〇 高たんぱく食は腎臓の働きが活性化する
〇 たんぱく質は 体重×1.5~2.2㎏ が適切
〇 プロテインは低糖質・低脂質・高タンパクの優れもの
「マッチョになりたい人が飲むもの」とか、「健康に害をもたらす」とか、
色々誤解されがちなプロテインでしたが、馬鹿みたいに飲まなければ体の機能を高めてくれます。
免疫力向上や、筋力低下を防ぐためにも、
積極的に「たんぱく質」を摂ってくださいね!