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津波のシミュレーションプログラムを作ってみる:その3
前回はこちら。
地形データについて,詳細を端折っていたので改めて。
地形データをテキストエディタで開くと下記のようになっていた(再掲
![](https://assets.st-note.com/img/1660484666878-qRCYMkmm3R.png)
セルサイズ(cellsize)が0.0041666666666…となっていた。
これは緯度経度での値である。
GEBCOのデータは15秒メッシュのデータとなっていたので,それを確認する。
15秒=1/4分
1分=1/60度
であるから,15秒メッシュは1÷60÷4度である。
1/60/4=0.00416666666…となり,合っている。一応,確認。
また,xcornerが120度であるのに対し,GMTのgrd2xyzコマンドで,netCDFファイルからテキスト出力したデータでは,格子位置のx座標は「120.00208」となっている。0.00208は0.0041666/2であり,標高値が与えられたメッシュの中心座標が出力されているものと思われる。
さて,以前,シミュレーションプログラムを作成した際には,時間刻み1秒で計算を行っていたが,そのまま計算を行うと発散してしまった。(振幅が∞になってしまった)
どうやら,メッシュサイズが小さくなったことに伴い,そのままでは数値計算が発散してしまったようである。そこで,何度か試行錯誤した結果,0.2秒まで時間刻みを小さくした。代わりに,地震発生後,決まった時間のシミュレーションを行うのにかかる計算時間は増えてしまった。これは計算上の時間ステップが増えたためである。
さて,前回,途中経過のシミュレーション結果を示した。
津波の高さはカラーコンターで示しているが,どうも細かい波の形状がわかりにくいので,陰影をつけて動画を作り直してみた。この結果が下記である。
波に陰影つけた。やっぱりこっちの方がいいな pic.twitter.com/mBmY0PBAZB
— さ い す け (@seisorche) August 13, 2022
拡大してみると,宮城や福島での陸上への遡上も再現できている。以前作成したものより精度は上がっていそうである。
宮城県、福島県の拡大バージョン。標高が低いエリアへの遡上も、計算上は再現できている。震源モデルが適当なので、どれくらい遡上するかについてきちんとしたことはまだ言えないが。 pic.twitter.com/WCLUnu5eNP
— さ い す け (@seisorche) August 11, 2022
いま計算に用いている震源モデルは,一様滑りのざっくりしたものなので,より現実的な震源モデルを用いて,実際の津波データとの比較検証も近いうちに行いたい。
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![さいすけ](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/27864851/profile_e760729089fdd4ff718445baf147fe45.png?width=600&crop=1:1,smart)