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日本の男尊女卑についての考察㊹(天皇家についての考察⑤第十二代①)

こんばんは、
皆様にお読みいただけて
とても感謝しております。

今回は、第十二代:景行天皇けいこうてんのう
ついてのお話をさせて頂きます。

第十二代:景行天皇
在位年数:43年
年齢:143

この天皇に至っては
多くの側室を持ち
皇子・皇女が80人を数え
皇位継承権を持つ皇子が
大碓オオウス五百城入彦イオキイリヒコ小碓ヲウス
の3人がいました。
その他の皇子・皇女は全て
他の地に封じて役割を
与えました。

多くの側室を持っていた
景行天皇ですが、
美濃(岐阜)国にいる
とても美しい姉妹の噂を聞き
姉・エヒメと妹・オトヒメを
自らが側室として
召し上げるために長子オオウスを
美濃国に派遣しました。

しかし、オオウスは
姉妹のあまりの美しさに
魅了され、我が妃とし
父・景行天皇には
他の姉妹をエヒメ・オトヒメと
偽って献上しました。

この一件で気まずくなり
オオウスは朝議にも顔を
出さなくなりました。

不審に思った父・景行天皇は
14、15になったばかりのヲウスに
「ヲウスよ、兄オオウスに
お前からねんごろに諭してくれ。
頼んだぞ。ヲウスよ。」
と伝え奥に下がりました。

五日経っても
長子オオウスは
朝議に姿を現しません。
父・景行天皇はヲウスに
「五日ほど前にオオウスを
諭せと命じたのは
覚えているか?ヲウスよ。」
と声をかけました。
ヲウスは
「はい 父上。
ちゃんと懇ろに兄上を
お諭し申し上げまして
御座います。」
と応えました。

景行天皇はさらに首を傾げて
ヲウスに尋ねます。
「お前が諭したならば
なぜ兄オオウスは朝議に
姿を見せぬ。
兄をどう諭したのだ?
ヲウスよ。」

ヲウスは曇りなき目で
応えました。
「兄上は朝議に来れませぬ。
ちゃんと我が兄を諭しましたから。

父上が兄上を諭せと
命じられた日の夜、
我はかわやで兄上を
待ち伏せ、現れた兄上の
首を掴み潰し、両の腕を
引きちぎり、こもに包んで
投げ捨てましてございます。」

景行天皇はその話を聞き
青ざめ、恐怖に打ち震えながら
言いました。
「ヲウスよ。その話は本当か?
これ、今すぐオオウスの宮を
改めよ。今の話、にわかには
信じられぬ。早く改めるのだ!」
臣下に命じオオウスの宮を
調べさせました。

「大王様!!オオウス様は
確かに、こもに包まれ
すでに亡骸と
なっておられました!」

景行天皇は激昂し
ヲウスに詰め寄りました。
「なぜ、そなたの兄を
殺さねばならなかったのか!!
ヲウス!申し開け!!」

ヲウスは静かに
口を開きました。
「はい 父上、
兄上は大王である父上を
偽りたばかったからにございます。

兄上は父上に命じられ
美濃のエヒメ様と
オトヒメ様を連れ帰ったと
父上に申し渡しましたが
それが偽り

兄オオウスは
本当のエヒメ様と
オトヒメ様を自らの妃とし
偽りの姉妹を父上に
献上したからでございます。
これが兄の謀り

それらをねんごろに諭しまして
ございます。父上」

それを聞いた父・景行天皇は
青ざめ、事と次第を全て
理解しましたが
兄を殺したヲウスを
罰することも そして、
自分を謀った兄オオウスの
死を嘆くことも
出来なくなりました。

景行天皇はヲウスを畏れ
臣下を通して
皇子ヲウスに
九州の熊襲くまそ征伐を命じて
我が身から
遠ざけてしまいました。

ヲウス、後の倭健ヤマトタケル
呼ばれる前の物語です。

古事記では景行天皇の情報として
80人の皇子・皇女が居たという
話でほとんど終わっていますが
彼の息子の英雄譚が景行天皇の
功績のように語らえれていますね。

要所要所には現れてきますが
我が子ヲウスを近づけさせまい
として動いているというのが
その背景にあると言えるでしょう。

今回はここまで
次回は
天皇家についての考察⑤第十二代②
ヤマトタケル伝説
というお話をさせて頂きたいと
思います。

ここまで読んでいただけて
誠に嬉しく思います。

次回もお楽しみください!!






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