子宮内膜"炎"と不妊症について
こんにちは、誠心堂薬局恵比寿店店長の西野です。
本日は、『子宮内膜"炎"と不妊症』をテーマに実際の症例も交えてご紹介させていただきます。子宮内膜"症"とは異なる病気なので区別してケアしていきましょう!
子宮内膜炎とは?
子宮内膜は、妊活において受精した胚が着床する重要な場所です。
子宮内膜炎があると、その子宮内膜が細菌感染などの原因で炎症を起こしている状態を指します。
子宮内膜炎は急性子宮内膜炎と慢性子宮内膜炎との2つに分けられます。
慢性子宮内膜炎は症状に乏しいので、ご相談の方も感染に気付いていない方が多いです。
子宮内膜炎が起きると、着床不全、妊娠初期の早期における流産の原因のひとつとなる場合があります。
子宮内膜炎を発症した内膜では、エストロゲン(女性ホルモン)やプロゲステロン(黄体ホルモン)に反応する受容体が少なくなってしまっているため、着床不全を来たすと報告されています。
子宮内膜炎が起きる原因
月経期にたんぽんが不潔になることで細菌感染を起こしやすくなったり、子宮内検査(細胞診、通水検査など)の時に細菌が侵入することもあります。
東洋医学で考えると、正気(免疫力)が弱くなりやすい方は、感染症を起こしやすく、(再発や難治性になりやすい)元気や栄養を吸収する胃腸が弱い方や過労やストレスにより元気を消耗しやすい方は注意が必要です。膀胱炎などの感染症を起こしやすい方繰り返しやすい方も注意が必要です。
子宮内膜炎の症状
急性子宮内膜炎の場合は、自覚症状が比較的あることが多く、突発的に細菌が入って発症し、下腹部痛、発熱、腰痛、不正出血、おりものの増加、排尿痛などが現れます。 ひどい炎症の場合は、卵巣や卵管へ拡大していく場合があります。
慢性子宮内膜炎は、多くの場合は無症状のため、長年あまり注目されてきませんでしたが、上記の不妊症との関係があることがわかり、最近は積極的に検査や治療をしていく病院も増えてきています。
西洋学的な検査と治療方法
慢性⼦宮内膜炎を診断する場合、⼦宮内膜組織を採取し、顕微鏡で形質細胞という細胞を確認することで⾏います。 通常、排卵後の⽉経⾼温期(⻩体期)に⾏います。 (検査を⾏う⽉経周期は必ず避妊する。)
子宮内膜炎の陽性が確認されたら、抗菌薬を2週間内服します。内服後、約80%の方が改善します。改善しない場合は、再検査と治療薬の再選択を行い継続的に治療していきます。
難治性の子宮内膜炎と東洋医学での治療方法
慢性子宮内膜炎治療においても、複数回の抗菌薬治療でも改善がみられないケース(免疫力が弱く、栄養が消耗しやすい気血両虚タイプ、血行不良がある瘀血タイプ)では東洋医学の治療も有効です。
また、抗菌薬を用いると胃腸トラブル等で体調を崩しやすい方は抗菌薬治療とともに胃腸機能を高め腸内環境を整えるサポート(酵素)も有効です。
炎症が難治性になる場合は、炎症反応を抑える竜胆草や蒲公英(たんぽぽの根)の併用や、着床をサポートする糖鎖を含むタンポポ製剤も有効です。
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