小説同人誌装丁まとめ(2020年)
※この記事は二次創作BL同人誌を取り扱ったものです。
はじめに
こんにちは。斉清 霜楓です。前回の記事に引き続き、2020年に発行した本の情報をまとめていきます。
4冊目
前回の反省を生かし、本文は16行で作成しました。まあまあ読みやすいのではないでしょうか。本文用紙は厚めですが、50ページくらいならちょうどいいかもしれません。薄すぎてもめくりにくので。
反省点として、まずページ番号が大きくて邪魔なこと、表紙の文字が薄くて読みにくいことが挙げられます。また、ノドが若干狭いかな? といったところです。
余談ですが、この時、1度のイベントで4冊新刊を出しています。11月から毎月1冊ずつ原稿を作成していった感じです。元気すぎるだろうがよ。
5冊目
本文設定は4冊目と同じです。表紙は初めてクリアPPを使ってみました。なんかお洒落な感じになった気がします。
4冊目と文字数の差がある割にはページ数がほとんど一緒になっているのは、この本は改ページが多かったためです。章の区切りはどうするのか、結構悩みどころですね。ページを変えるとその分ページ数が多くなってしまうし、かといって詰めるとそれはそれで読みにくいかもだし……。ここら辺は個人の美学な気がします。
6冊目
マットPP加工を使用してみました。結構暗めのお話だったので、シックな感じを出したい、という意図です。落ち着いた雰囲気が出て良きでした。
反省点は、遊び紙が厚すぎたことですね。めくりにくくくなってしまいました。また、写真には写っていないのですが、ルビの文字サイズも小さかったです。試行錯誤してますね、ずっと。
7冊目
表紙はエスプリコートVエンボスアラレのクリアPP。波の反射っぽくなるのではないかと思ってやってみました。結果は……どうでしょうか。個人的にはうまくいったと思っています。表紙イラストは、これも自分で描きました。結構テーマに沿った雰囲気になったと思うので、お気に入りです。
4冊目~7冊目は全て、ちょ古っ都製本工房さんで印刷してもらいました。不安になるくらい安いし、かっちり製本なのでおすすめです。ただ、同人誌専門というわけではないので、成人指定が入るものはNGっぽいです。使うときはそのあたりの確認が必要です。また、発注の際には予約が必要なのですが、イベントが重なる時期は埋まってしまうので、早めな予約推奨です。
8冊目
和紙PPが使いたくて、コミックモールさんに印刷をお願いしました。和紙PPセットがあり、めちゃくちゃ安く利用できる、とネットに書いてあったので、そんなんもうやるしかない!と意気込んでいた記憶があります。装丁にこだわった同人誌感が一気に出るのでおすすめです。いや、“感”というか、実際こだわってはいるんですけど。
ライト書籍用紙クリーム55kgは薄めでめくりやすく、裏写りもあまりしていませんでした。このくらいの薄さが好みです。本文の印刷は、ちょ古っ都さんと比べると薄め、というか、線が細くなっています。画数の多い漢字がいっぱい出てくるパロものだったため、ちょうどよかったです。
コミックモールさん、安くて大好きなんですが、入稿方法は手取り足取りってわけではないので、注意が必要です。ただ、他の印刷所さんの「原稿の作り方」の記事を読んでおけば、十分対応できます。
9冊目
ベルベットPPがキャンペーンで使えたので、使ってみました。マットPPとは違う、滑らかな手触りです。個人的には肌に引っかかる感じが苦手かな~という感想ですが、高級感は出ます。
本文用紙は書籍用紙クリーム62kgで、8冊目よりも厚いです。薄めの本ならこのくらいがちょうどいいのかな?
10冊目
箔押しをやってみたかったのでしました。ミランダ黒のきらきらと相まって、豪華な印象になってます。再録本なので、やたらと文字数・ページ数が多いです。本文用紙は小説向きっぽいのはこれしかなかったので選びました、たしか。結果として、やたらめったら重い鈍器本になってしまいました。ページ数が多いのであれば、もっと薄い紙がいいです。
ノドはちょうどいいか、もう少し余裕があってもいいな、という感じです。
それから、この時期からページ番号を中央ではなく左右に配置するスキルを手に入れてます。ページ端にあるほうがかっこいいです(個人の感想)。
11冊目
カバー付き同人誌を作ってみよう! と思い立ち、カバーセットがあるところ、かつ、トレペが遊び紙で使える印刷所さんを探し、プリントキングさんを見つけました。クラシコトレーシング星くずしグリーンが爽やかな雰囲気を醸し出してくれています。おしゃれ~!
この本は結構装丁にこだわっていて、カバー下には短い小説を載せてあります。カバー下のおまけページってテンション上がりませんか?
本文のインクは濃いめです。ちょ古っ都さんと同じくらいかな? という程度。裏写りは気になりません。
ちょうど入稿した時期に、印刷所の方が本を読んで感想をくれるキャンペーンをやっており、お願いしました。用紙にびっっっっしり、余白が無いくらいにメッセージを書いていただけて、感動するとともにプリントキングさんが大好きになってしまいました。このキャンペーンは時々やっているようなので、HPをチェックだ!!
この本を作った以降はペーパーを作る際に一度お願いしたきりなので、また機会を見つけて本の印刷をお願いしたいです。
最後に
2020年に発行した同人誌は以上です。この年は、色んな装丁にチャレンジした年でした。
文庫本だと表紙に使える用紙のバリエーションが少なかったり、箔押しができなかったり、その他の加工が使えなかったり、使えても割高になってしまったり、という問題はあるので、やりたい装丁ができる印刷所さんを探すのが第一の関門です。結構な頻度で取捨選択を迫られます。自分の中で優先順位をつけておくのが良いと思います。
どうしても諦めたくないことがある場合は、印刷所さんに直接連絡してみるのも手かもしれません。私はお問い合わせが苦手なので、できていません。
また、加工をする際には各印刷所さんで無料で配布しているor販売している見本帳を取り寄せることをおすすめします。やっぱり実物を見たほうが完成した時の様子がイメージしやすいです。見本帳を見ている内に、やってみたい装丁が見つかることもあります。
それではこのへんで。次の記事は2021年の本についてです。
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