納期管理のコツ/改善策
納期管理の課題は企業にとって悩ましい問題ではありますが、
できる限り納期遅延を減らすために、取るべき対策や改善をご紹介していきます。
工場によって、また、その時々でとるべき策は異なるかもしれませんが、一般的なものを挙げていきますので、ぜひヒントにしてみてください。
①リードタイムの把握・短縮
それぞれのリードタイムの現状を確認し、短縮できるポイントを検討することで、納期遅延の防止が期待できます。
例えば、調達リードタイムを短縮するためには、調達先の企業とうまく連携することが大事です。
発注システムやMESなどを活用して、情報伝達を早めたり、自社の生産計画を早めに通達して、取引先が部材をすぐに発送できる体制を整えてもらうことなどがあげられます。
また、生産リードタイムの短縮は効率的な作業方法や段取り回数の削減などを追求していくことで達成できるでしょう。
さらに、出荷時の配送ルートの最適化によって、最終製品が顧客に届くまでの時間を効率良く短縮することができます。
こういった施策や改善を通じて、企業は納期遵守率を向上させ、業務の効率性を高めることができるのです。
②生産計画の最適化
生産計画をもとにして生産が進行するため、計画を最適化することができれば納期遅れを解消することにつながります。
ただ、生産計画を適切に立案することは簡単ではありません。
効率よく生産しようと一つの品目をまとめて生産しようとすると、その間ほかの品目は生産できません。
それを防ぐために、複数の品目を小分けにして生産しようとすると、今度は段取り替えの回数が増えてしまい、効率が落ちるばかりか、かえって納期遅れにつながりかねません。
こういった様々な制約をもとに、生産現場とも密に連携をとり、全体最適な生産計画の立案が求められるのです。
③適正在庫を維持する
リードタイム短縮のためには、もちろん、適正在庫の確保も効果的な手段の一つです。
商品をほとんどストックしていない状態より、一定量の在庫を持つことで、即時納品が可能になり、製造までの時間も短縮できます。
しかし、在庫過剰はキャッシュフローを圧迫し、管理コストを増加させるリスクがあるため注意が必要です。
多すぎず、少なすぎず、適正な在庫数を算出していくためには、カン・コツに頼った業務にするのではなく、数値化・データ化を進め、根拠のある在庫設定をすることが大切です。
④生産体制の見える化
納期管理の効率化への道は、生産体制の「見える化」にあります。
これは、製造工程、在庫状況、作業進捗など、生産に関連する各種情報をリアルタイムで把握可能にすることで、一つひとつのプロセスを見える化し、適時に調整や改善を行えるようにする手法です。
製造現場の見える化は、生産計画を作成する際にも役に立ちます。
各工程や人員、設備などの負荷状況が分かる仕組みになっていれば、生産能力がオーバーするような需要があった場合に、前倒しで生産したり、応援を頼んだりといった様々な対策を、早いタイミングで取ることが可能になります。
⑤早期の情報共有
ここまで、いろいろな方法やノウハウをお伝えしてきましたが、納期管理における、もっとも重要なことは、結局、*:情報共有とコミュニケーション**です。
対応できない場合でも、早期に発覚し、調整を開始すれば問題を回避できることもあります。
納期直前になってしまうと、発注側も「納入されるもの」として構えているので、調整対応が難しくなります。
そのため、できるだけ早く、まずは社内の部門間で受注量や在庫情報などの共有を行い、社内の調整結果をもって得意先と会話していくことが重要です。
おわりに
納期遅れは会社全体の信用問題にもつながるため、納期管理は製造業にとって重要です。
大事なことは、仕事であっても、発注側も受注側もあくまでも人と人が行っています。
誠意ある対応をすることで、妥協点が見つかるものです。
納期管理に関する知識や情報をしっかりと押さえ、
納期遵守ができる生産管理になっていきましょう。
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