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QC7つ道具とは
QC7つ道具はQC(品質管理:Quality Control)において問題解決など改善活動のために使う情報分析やデータ解析のためのツール群です。
QC7つ道具は主に定量的な数値データの解析に使用するものですので、品質管理に限らずあらゆる場面で効果を発揮します。
必ず押さえておきましょう。
QC7つ道具それぞれを具体的にご紹介します。
パレート図
![](https://assets.st-note.com/img/1719548752392-t28t8Iwg04.png)
パレート図は、問題を項目別にまとめ、出現頻度の大きさの順に並べた棒グラフと累積和を示した折れ線グラフを組み合わせた図です。
◆パレート図を使ってわかること
パレート図に表すことで、問題の重要度や全体に及ぼす影響、改善による効果などがわかります。またABC分析にも活用できます。
◆具体的な活用シーン
・品質不良を改善するために着手する優先順位を決めたいとき
・在庫管理の方法や発注方式を決めるとき
・事業継続計画作成の際に、災害時に優先して継続すべき事業や製品を決めるとき
特性要因図
![](https://assets.st-note.com/img/1719548761922-Tc4VnysWCU.png?width=1200)
特性要因図は、特性と要因の関係を系統的に結んであらわした図であり、魚の骨図(フィッシュボーン図)とも言われています。
QC7つ道具で数少ない言語データの解析に使用するツールです。問題の因果関係を整理し原因を追究することに使用します。
◆特性要因図を使ってわかること
ある事象における要因と、特性と要因の因果関係を見える化することができます。特性要因図は主に2つの目的で作成されます。
管理用:予防目的で管理を必要とする事項をすべて列挙したもの
解析用:すでに発生したトラブルの現場データ(特徴)を収集し、データからボトムアップ(帰納的)に要因を推定していく
解析用では、大骨の要因を4M(人:Man、機械:Machine、材料:Material、方法:Method)にすることが多いです。
◆具体的な活用シーン
・プロセスの問題発生を予防するために管理項目を洗い出すとき
・さまざまな問題に関して発生原因との因果関係を明確にさせるとき
・製造現場だけでなく、仕事上のトラブル予防や問題の解析を行うとき
折れ線グラフ、円グラフ
グラフには多くの種類がありますが、データを図形などで可視化することで、数字の羅列ではわかりにくい大きさの変化やデータの特徴などを理解しやすくするために使用します。
◆グラフを使ってわかること
![](https://assets.st-note.com/img/1719548772020-c1TNwh7wzl.png?width=1200)
2つ以上のデータの関係を見える化するために使用します。見える化することで、経時変化を知る、傾向を知る、数字(割合)の大小を比較するなどのことができます。QC7つ道具の中のパレート図やヒストグラム、散布図もグラフの一種となります。
◆具体的な活用シーン
・売上高推移など、時系列の変化を把握したいとき(折れ線グラフ)
・項目ごとの大小を比較したいとき(棒グラフ)
・全体の中で、各項目が占める割合を可視化したいとき(円グラフ、帯グラフ)
ヒストグラム
![](https://assets.st-note.com/img/1719548775489-mKgW0zjoXQ.png)
ヒストグラムは度数分布表をグラフ化したものです。作成するときは、まず計測したい事象をいくつかの計測区間に分けます。そのうえで、各区間の数値を計測し、棒グラフの棒を密着させるような形で横に並べます。
◆ヒストグラムを使ってわかること
データのばらつきや平均、偏りを視覚的に把握できます。例えばある製品の特性を特定したり、どの客層によく購入されているのかを明確にしたりすることが可能です。
◆具体的な活用シーン
・検査値や加工寸法など、測定データのばらつきを把握したいとき
・経営状況を解析したいとき(購入頻度、客単価などの度数を見える化)
・KPIを改善するポイントを探したいとき
散布図
![](https://assets.st-note.com/img/1719548780582-VvdNHRc1Fj.png)
散布図は、二つの特性を横軸と縦軸にとり、観測値に点を打って示すグラフです。
◆散布図を使ってわかること
2つの特性の相関関係がわかります。相関関係とは、一方の特性が変化すれば他方も変化するような関係のことを言います。
◆具体的な活用シーン
・2つの特性に相関があるか確認したいとき
・異常値の有無を確認したいとき
・変動費・固定費の内訳がわからない企業の損益分岐点売上高を推定したいとき
管理図
![](https://assets.st-note.com/img/1719548786124-0u1slqnc05.png)
管理図は、連続した観測値や特性値を時間順に打点した折れ線グラフで、中心線(CL)と上側管理限界線(UCL)や下側管理限界線(LCL)をもつ図です。
管理限界線とは、平均値からデータ群の標準偏差(σ)の3倍離れた値を示す線を言います。
◆管理図を使ってわかること
あらかじめ収集したデータを使って作成することで、工程が安定な状態にあるかがわかります。
また、CLやUCL・LCLといった線を入れた記録用フォーマットに日々のデータをプロットしていくことで、工程の不具合や不良品発生を未然に防ぐために必要な情報も得られます。
◆具体的な活用シーン
・加工精度が規格値に対してどれくらい余裕があるか把握したいとき
・ドリルなどの交換時期を把握したいとき
・工程にイレギュラーがないかモニタリングしたいとき
チェックシート
![](https://assets.st-note.com/img/1719548790652-QXQFnQB0hx.png)
チェックシートは項目別にデータを収集する場合や実行すべきことの確認に使われる表であり、調査やデータを記録したり、作業の点検や確認に使ったりします。
◆チェックシートを使ってわかること◆
チェックシートを使うと、日々の作業の実態(いつ誰が何を実行したのか)を正確に把握できます。このときに使われるチェックシートとしては、現場の機械の表示値を記録する帳票、度数分布調査用紙(ヒストグラムの元となるもの)などがあります。
また、形式を変えれば、その作業がきちんと行われているのかを把握できます。
こうした点検用として使われるチェックシートには、例えば飲食店のトイレ掃除点検用紙、設備の始業前点検シートなどがあります。
◆具体的な活用シーン
・調査のためにデータを収集するとき。例えば、今日の作業でのパイプの切断寸法を記録したり、店舗前を通過する時間当たりの人の数を記入したりするとき
・作業点検チェック表や清掃点検表のように、抜け漏れなく作業を行っているか確認したいとき
・敷地境界の騒音値や工程における不良品の数と内訳など、実態を把握したいとき
おわりに
品質管理を意識したときには必ずこの7つ道具が用いられます。
これさえ使いこなしておけばよい、というわけではありませんが、基本中の基本です。
目的や状況にあったアプローチをとれるようにしておきましょう。
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