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在庫は、大きく分けて3種類に分けることがあります。
(資産管理上や会計上はさらに細かく分類することもあります)

簡単に言うと、以下の3つです。

・仕入れたモノ
・加工途中のモノ
・完成したモノ

それぞれについて見ていきましょう。

部品・原材料(素材)

部品・原材料とは、外部業者から仕入れて、製品を作るのに用いられる素材の在庫のことです。

鉄材や樹脂材などといった、加工しなければ使えない「原材料」の在庫と、ねじやナットなどのすぐに使える1つの製品である「部品」の在庫があります。

また、部品・原材料を発注してから納品されるまでの時間(日数)を「調達リードタイム」や、「発注リードタイム」と呼びます。

このリードタイムに応じて、在庫の量をコントロールしていくわけです。

発注してもすぐに入荷しないものは在庫を多く抱える必要がありますが、発注してすぐに入ってくるものは最小限の在庫で済みます。

このように、発注リードタイムに合わせて必要な量を調達していくことが重要です。

仕掛品・半完品

原材料と部品を加工したり、組み立てたりして、最終的な製品を生産する過程で、作られる途中のモノを仕掛品と言います。

例えば、小麦粉という原材料を使用して作られたものの、まだ焼かれていない発酵中のパンの生地がコレに該当します。

また、パイプを切っただけで、加工途中であったり、組付け部品を装着する前の状態も仕掛品です。

さらには、中間的な生産物として、製品自体は完成されているが、販売できない状態のモノを「半完品」「半製品」といいます。

例えば、最終工程にある、ラベルが貼られていないモノや最終の品質チェックをする前の製品などが挙げられます。

完成品(製品)

焼かれたパンや組み立てられたノートパソコンのように、仕掛品を経て完成する、顧客に販売できる状態の在庫が「完成品(製品)」です。

完成品の在庫は、自社の工場の中だけに存在するのではなく、小売店に並んだり、客先に届けられたりする、というのが材料や仕掛品との大きな違いです。

部品や材料に対して、加工や組付け工程で発生する人件費や材料費、さらには完成したときに発生する付加価値によって、工場内にあるモノの中で資産価値が特に高いというのが特徴です。

当然、資産価値だけではなく、スペースとしても部品や仕掛品と比べて大きくなるケースがほとんどですので、完成品の在庫は最少限に留める工夫が必要です。

こういった会社内、工場内にある在庫の種類を押さえ、適切な在庫管理に役立てていきましょう。

おわりに

在庫の種類やその性質を理解しておくことで、適切な在庫管理につなげることができます。

完成品在庫をたくさん持つのか、原材料で確保しておくのか、その戦略を立てるためにも基礎知識を押さえておいてください。

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