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コロナ禍で今まで以上に一緒に過ごすようになり、
知らなかった一面が見えたせいか、ご夫婦のご相談が増えました。

話し合いが上手くいかず、離婚に至ってしまう場合もありますが
お子様や住まいの関係で、家庭内別居やオープン婚などの選択を
する場合もあります。

従来の夫婦像に合わなくても、自分たちに合わせた
夫婦のカタチにしていけば良いのだと思います。


●当たり前のことが出来ない妻

以前、奥様のお悩みがあるとお越しになったAさん。
奥様の家事のやり方に大いに不満がありました。

「子供が出来たから忙しいのは分かりますが、
子供が寝ている間に掃除でも洗濯でもすればいい。

なのに、家中に子供のものが散らばっていて
足の踏み場もないんです。

先週も帰ってきたら夕食が出来ていなくて。
『レトルトのカレーあるよ』と言われました。

当たり前のことが出来ていなくて、イライラします。」

Aさんは自分が被害者として話していましたが、
奥様の気持ちも考えてしまいました。

子供が出来たばかりなら、授乳で寝られないし
身体もまだ辛いし、家事に専念できなくて当然です。

“当たり前のこと”って、何でしょう。

自分で育児に参加しなければ、奥様の“当たり前”の日常を
知る事は出来ません。

ちょっと見た感じだけで「ミルク飲ませるだけでしょ?」
「寝ている間に家のこと出来るよね?」などと言ってしまえば
どんどん溝が開いてしまうのです。

何が大変なのか分からなければ、妻に聞いてみましょう。
「君の大変さを理解したいから、僕に出来ることはない?」
教えてもらう気持ちで聞くのです。

生まれたばかりの赤ちゃんの世話をしながら
家事を完璧にこなし、旦那さんのお世話もするのは
“当たり前”ではないと気づけるでしょう。

“うちの妻は当たり前のことが出来ない”と言う前に
自分の“当たり前”を客観的な目で見直す必要があります。


●普通のことが分からない夫

以前いらっしゃったB美さんは、旦那さんと分かり合えないと
嘆いていらっしゃいました。

「先日、喘息がひどくて休んでいたのですが

帰ってきた夫が『大丈夫?晩ごはんは遅くていいよ』と
普通に言ってきたんです。

自分で買ってくるなり、レトルトを温めたり、
出前だってあるのに、何を言っているんだろうと。

私の体調が悪いって聞けば、普通自分でご飯ぐらい
用意しますよね。

家事は男がするものじゃないと思っている人なので。

それでもいいかなと思っていたのですが、この人と
ずっと一緒に居られるかな・・・と不安になってきました」

確かに、具合が悪いときには自分で夕飯ぐらい
準備してほしいですね。

でも、家事をしないと分かって結婚して
今までそれに関して話をしていなければ、
察してくれることは無さそうですね。

「今日は体調が悪いから、晩御飯を買ってきて」とか
「出前を取りましょう」とか、先に伝えておくことも大切です。

男性が料理する番組を一緒に見たりして
「料理できるとカッコいいよね」と、
料理は女がするものというイメージを少しずつ変えてみたり。

時間をかけて、価値観をすり合わせていく必要があります。

変わることを期待してイライラ待つより、
変わるように少しずつ導いてあげるのです。


●自分の『普通』は皆の『普通』ではありません

私たちはみな違う家で生まれ、違う環境で育っていますから
考え方が違うのは当たり前です。

似ているところがあっても、完全に一緒にはならないでしょう。

そんな考え方の違う2人が夫婦になって、
あたらしい家庭を築いていく。

全てが新しく、全てが発見なのです。

自分の『普通』を持ち込んだらイライラすることばかりです。

自分の『普通』は皆の『普通』ではない。
自分の視点で見ているのは、自分だけ。
自分と違う人が間違えているわけではない。

それを念頭に置いておきましょう。

お互いの状況を思いやり、気遣い合えなければ
結婚生活は短いものになってしまいます

話し合って、お互いが納得できる中立点を
客観的に見つけていきましょう。

“普通”にこだわり過ぎず、自分たちに合った
夫婦像を見つけていきましょう。


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