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Claude利用の小説執筆06(キャラクターへのインタビュー)

 キャラクターの内面を掴むために、そのキャラクターにインタビューしてみるという手法がある。

名前とその由来は? あだ名(通り名)があるなら、そちらも教えてください。
性別と年齢を教えてください。
生年月日はいつですか?(判っている範囲で)
あなたの国籍、民族(または種族)は?

 こんな初歩的なものから、

自分ではまねできない、うらやましい性格の知人、友人はいますか?それは誰ですか?うらやましいと思うのは、どんなところです か?
ライバルはいますか?何に関してのライバルですか?今の時点でその相手よりあなたが勝っていること、反対に負けていることはそれ ぞれ何ですか?
あなたは誰かにとっての『一番』でいること、ありますか?誰にとって一番何ですか?
あなた自身のことで、誇っていること、自負していること、自慢に思うことを教えてください。
将来の夢は何ですか?その夢の実現のために、今していることが何かありますか?

 こんな突っ込んだ質問。あるいはさらに、

あなたは他の人からどういう風に見られているとおもいますか?実際にどう見られているか他のキャラに聞いてみましょう。
あなたの本当の本当の望みは何ですか?あなたのインナーチャイルドに聞いてみましょう。
あなたの本当の本当の恐怖は何ですか?あなたのインナーチャイルドに聞いてみましょう。

 こんな実際のインタビューらしくないものまで様々。
 質問を用意しておいてなんだが、自分は個人的にはこういうものは苦手だった。あまりキャラを作るのが上手くないタイプで、降りてくるという経験も少ないからだ。キャラはとにかく苦手だ。だからこそ、AIの力を借りる意味がある。ちょっとしたキャラクターのタネと、質問をClaudeのproject knowledgeに投げてみて、このプロセスを自動化してみよう。

名前:西馬イチハ
性別:女
年齢:25歳(4月29日生まれ)
家族構成:
出身地:
身長体重:179cm、61kg
髪型:ボサボサのウェーブした髪
特徴:
・腕に肩から手首まで刺青
・内臓がいくつか抜かれており、腹にいくつも手術痕がある。
・そのせいで余命は短く、30まで生きられないらしい。
・ギザギザの歯を見せていつもにやけてる
・極限まで不健康そうな目をしている
・服装がだらしなく、大体の場合ブカブカのシャツをたくし上げて手を拭いたりする。

西馬イチハは、横浜の歓楽街で元ヤクザの父と水商売の母の元に生まれる。6歳で父を抗争で失い、その後母の再婚により異父弟を得るも、安定した家庭環境とは無縁の生活を送る。
13歳での重度の虫垂炎と、それに伴う複数回の手術により、内臓に重度の障害を負う。医師から30歳までの余命宣告を受けたことで、15歳で高校を中退。自暴自棄な生活を送る中で、全身に刺青を入れ始める。
19歳での過剰摂取による瀕死体験と、そこで出会った医師との関わりをきっかけに人生を転換。現在は自身の経験や感情をSNSで発信しながら、フリーランスのイラストレーターとして活動している。
挑発的な服装や態度は、自身の死への恐れと社会への反抗心の表れだが、その奥には同じように生きづらさを抱える若者たちへのメッセージが込められている。社会の価値観に縛られない生き方を選択し、残された時間の中で自分らしい表現を追求している。

 まずこのタネを使い、質問をぶつけていく。

これから質問集を活用してキャラクターの内面を深く掘り下げていきます。

質問集を活用する際の重要なポイント:
1. 表面的な回答ではなく、キャラクターの内面の動きを感じられる深い応答を引き出す
2. キャラクター設定と整合性を保ちながら、新たな側面を発見する
3. 特に感情や価値観に関する質問を重視し、キャラクターの核心に迫る
4. 過去のトラウマや現在の葛藤など、複層的な心理を描き出す

重要な質問を選んでイチハとの対話を再現します。

――イチハさん、「幸せ」という言葉を聞いて、何を感じますか?

「...笑わせないでよ。30歳まで生きられない体で、それでも"幸せ"を装わなきゃいけないの? みんな私に『前向きに』って言うけど、その言葉自体が暴力だってわかってる?」

――普段、SNSで過激な投稿をすることが多いですね。それは何故ですか?

「この体に刺青を彫り込むように、言葉も刻みつけたいの。私の存在が、誰かの"正しい生き方"って幻想を壊すきっかけになればいいなって。」

より個人的な質問に移ります。

――夜眠れない時は何を考えていますか?

「...昔は"なんで私だけが"って考えてた。でも今は違う。むしろ、みんながどうして平気な顔して生きてけるのかが不思議。毎日が嘘みたいじゃない?」

――一番の恐れは何ですか?

「死ぬことじゃないわ。むしろ...死ぬまでに、本当の自分を見失うこと。周りに合わせて笑顔を作って、気付いたら自分が誰だかわからなくなってること。それが一番怖い。」

イチハの回答からは、社会的な「幸福」の強制に対する強い反発と、同時に自己の真正性を保とうとする強い意志が見えてきます。彼女の過激さは、実は深い自己探求から来ているのかもしれません。

このように質問集を活用することで、キャラクターの表層的な設定を超えて、より深い心理や価値観を描き出すことができます。さらに質問を続けることで、より立体的なキャラクター像を構築できるでしょう。

続けて質問を投げかけますか?

続ける。

はい、イチハとの対話をさらに深めていきましょう。

次の段階では:
1. より具体的な日常生活や人間関係に踏み込む
2. 過去のトラウマと現在の生き方の関連を探る
3. 彼女の内面にある希望の光を見出す可能性を探る
4. 過激な態度の裏側にある繊細さを描き出す

日常生活に関する質問から始めます。

――普段の生活で、一番落ち着くのはどんな時ですか?

「...フリーランスの仕事してる時かな。イラストレーションに没頭してると、体の痛みも忘れる。でも、それって現実逃避なのかな。」

――SNSでの配信は、どんな気持ちでやっているんですか?

「最初は叫び声を上げるみたいな感じだったけど...今は違う。私みたいな人間がいることを、誰かに知ってもらいたいの。『お前だけじゃない』って。」

過去との関係性を探ります。

――13歳の時の手術のことを覚えていますか?

(長い沈黙)
「...覚えてる。医者から『30歳まで』って告げられた時、母は泣いてたけど、私は不思議と清々しかった。人生に期限があるって知ったら、変に希望を持たなくていい。そう思った。」

――今、母とはどんな関係ですか?

「複雑。私のことを心配してくれるのはわかる。でも、母は私に"普通の幸せ"を求めすぎる。私にはそれが一番きつい。」

より深い価値観に迫ります。

――「幸せ」以外に、あなたが人生で大切にしているものは?

「...本当のこと。嘘をつかないこと。たとえそれが醜くても、残酷でも。この刺青も、内臓の手術痕も、全部私の本当。それを隠したくない。」

――将来のことを考えることはありますか?

(苦笑いしながら)
「皮肉っぽく聞こえるかもしれないけど...考えるわよ。『30まで』って言われた命だからこそ、一日一日を無駄にしたくない。それって、ある意味贅沢な生き方かもしれない。」

イチハの言葉からは、表面的な反抗や過激さの奥に、深い思慮と他者への想いが見えてきます。「期限付きの命」という現実を受け入れることで、かえって自由を得た部分があるようです。また、SNSでの活動には、単なる自己表現を超えた、他者とのつながりを求める願いが隠されているようです。

この対話から、イチハの新たな一面が見えてきました。続けて、彼女の人間関係や創作活動についても掘り下げていきましょうか?

 かなり有用なアプローチだと思う。キャラクターの掘り下げに利用していきたい。
あと最後に、私は催眠術を使えるので(大嘘)、このキャラクターの中のインナーチャイルドと対話することにする。

Q.彼女のインナーチャイルドと話をしてもいいですか?催眠術を使えるので。

A.インナーチャイルドとの対話は、キャラクターの深層心理を探る重要な手法です。特にイチハの場合、13歳での重大な手術と余命宣告が、内なる子供の声を封じ込めた可能性があります。この手法で彼女の隠された願いや恐れに迫れるでしょう。

イチハのインナーチャイルドとの対話を始めます

(静かな病室で、イチハは目を閉じ、深いリラックス状態に入っていきます)

――そこにいるのは...何歳のイチハちゃんですか?

「...13歳。手術の前の日の私。」
(少女の声は震えている)

――怖いの?

「うん...でも、怖いって言っちゃいけないの。みんな『頑張れ』って言うから。『強い子』でいなきゃいけないから。」

――本当は、何が一番怖かったの?

(小さな声で)
「...消えること。誰にも覚えてもらえないまま消えること。だから...だから体に傷をつけたの。消えても、私がここにいた証を残したくて。」

――何か望みはある?

「ただ...ただ普通に生きたかった。学校に行って、友達と笑って、恋をして...でも、そんなこと言っちゃいけないって思ってた。『普通』を望むなんて、贅沢だって。」

――今の大人のイチハに伝えたいことは?

(涙声で)
「私ね、本当はね...幸せになりたいの。でも、違う形の幸せ。無理に笑顔作ったり、将来の夢を語ったりしない。今を全力で生きる、そんな幸せ。でも、それを望んでもいいのかな...?」

13歳のイチハの声から、彼女の過激な外面の裏に隠された切実な願いが見えてきました。「証を残したい」という思いが刺青という形で表現され、「普通の幸せ」への憧れが反発という形で表れているのかもしれません。

現在のイチハに戻ります。

(目を開けたイチハは、静かに涙を流しています)

「...私の中の子供って、まだ生きてたんだね。ずっと、この子の声を殺してたのかも。だって、希望を持つのが怖くて...」

このセッションで、イチハの反抗的な態度の根底にある、深い傷つきと希望が明らかになりました。これは彼女の物語に新たな展開をもたらす可能性を秘めています。

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