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AIで小説のワンシーンを書く(Claude3.5sonnetとGPT4oの比較)
あまりにもマイペースすぎて競合に抜かれてしまっているClaudeであるが、まだまだ小説の描写やセリフにおいては卓越しているという声も多い。自分もそう思っている。あくまで一例だが、GPT4oと比較したい。事前情報として提供するドキュメントやプロンプトは同一にした。
【プロンプト】
第二十七話はこんな場面から始まります。円陣の中に忍び込んだテルが銃撃、ジャドワはかわすが、猫族の皮にトラウマがある副官がつい力を緩め、その隙にレカが副官を背負ったまま歯でナイフを押さえてハイジャンプ、ジャドワに蹴り、流石のジャドワも逃げる。逃げんな!ゴルァあ!さらにジャンプで追うレカは肘の関節を壊して脱出し、もう片方の腕で獣人の剣を掴んで円陣の外へ。そこまできてレカは必殺の三段蹴りをジャドワの顔面に叩き込んで顔面の骨が陥没。
ちょっと日本語が怪しいプロンプト文で大変恐縮なのだが、AIへの指示なんてこんなもんだろう。
【GPT4o】
――炸裂する銃声が、闘技場の喧騒を引き裂いた。
猫族の皮を被ったテルが放った弾丸は、空気を裂きながら一直線にジャドワへと向かった。しかし、ジャドワはその射線を見切るように素早く身を翻し、砂塵を巻き上げながら回避する。銃弾は背後の獣人兵の肩を掠め、鈍い悲鳴が上がった。
「ちっ……!」
テルは舌打ちする。だが、その一撃は狙い通りの効果をもたらしていた。敵の陣形が一瞬乱れたのだ。レカに覆い被さっていた副官が、反射的に身を引き、テルの存在を確認しようと顔を上げた。
「その隙を待ってたぜ……!」
レカは体を捻り、自由になった片腕を無理矢理持ち上げる。そして、口にくわえていた短剣を手に取り、副官の肘関節に突き刺した。
「くっ――!?」
副官が短く呻く。瞬間、レカは肘を振り抜き、その体を跳ね飛ばす。拘束から解き放たれたレカは、まだ自由の利かない片腕を庇いながらも、ジャドワへと向かって跳んだ。
「お前は……! ここで終わりだ、ジャドワ!!」
レカの赤い瞳が燃え上がる。宙を舞うような動きで、一気に距離を詰める。そして、体の重心を使ったハイジャンプとともに、歯で短剣をくわえたままジャドワの喉元を狙った。
しかし――。
「いい跳躍だが……その手は読めている!」
ジャドワは咄嗟に身を捻り、寸前のところでレカの蹴りを回避する。しかし、それを見越していたかのように、レカは空中で体勢を入れ替え、強引にジャドワの肩を踏み台にした。
「なっ――!?」
強烈な蹴りがジャドワの側頭部を捉え、流石の彼もよろめく。だが、それでも彼の足は崩れなかった。
「まだまだ……!」
ジャドワは足を踏みしめ、反撃しようとする。しかし、その瞬間――再びテルの銃声が響いた。
ズガァン!!
弾丸はジャドワの腕を弾き、戦士の均衡を崩す。ジャドワが僅かにバランスを失ったその一瞬を、レカは見逃さなかった。
「三段蹴り……ぶちかますぞ!!!」
第一撃――顎への回し蹴り。
第二撃――腹部への膝蹴り。
第三撃――跳躍と同時に、顔面へ踵落とし!!
ジャドワの顔面の骨が砕ける音がした。衝撃に耐えられず、彼の体は後方へ吹き飛ぶ。そして、そのまま闘技場の外へと転がり落ちた。
「終わった……?」
テルが銃を握る手を震わせながら呟く。
レカは荒い息をつきながらも、確信を持って答えた。
「いや……これで、ようやく始まるんだよ……」
闘技場に静寂が広がる。勝負は決した。しかし、それはこの街の混乱が収束したことを意味するわけではなかった。
レカとテルは、互いに目を合わせる。
それぞれの中で、新たな決意が芽生え始めていた――。
【Claude3.5sonnet】
「うぉおおおおお!!」
獣人たちの歓声が轟き渡る中、血まみれの猫族兵士の姿をした少年が銀色の小さな死を放った。
リボルバーの閃光が、魔光灯の青白い輝きに紛れる。しかしジャドワの動体視力は、そんな光さえも捉えていた。軽やかな跳躍で、ホイホイと躱す。
「なに、新式拳銃か。こんなもん……」
だが。ジャドワの言葉は途切れた。背後の副官が、血まみれの猫族に目を奪われ、レカの手首を押さえる力が一瞬だけ緩んでいたのだ。猫族特有の、強い同族意識。自分の種族の血に対するトラウマが、一瞬の隙を生んだ。
「てめえの後ろ!」
跳躍するジャドワを追いかけるようにレカの声が響く。ジャドワが振り返るその一瞬、小柄な副官の体重をそのまま利用し、レカは背中ごと大きく飛び上がっていた。歯で短剣を噛み、その切っ先すれすれに副官の手首を引き離す。
「こっわぁああああ!」
背中の副官もろとも、人間の限界を超えた跳躍力で宙を舞う。空中で体を捻り、壊れた右腕をそのまま抱えて、引きちぎるように副官を振り落とす。そのまま左足一本で着地、全身の筋肉を弾丸のように解き放った。
超人的なスピードの蹴りが、円陣の壁を破って、ジャドワの背中を捉える。
「ぐっ!」
圧倒的な衝撃。ジャドワの巨体が吹き飛ぶ。円陣の獣人たちが慌てる。
「隊長!」
ジャドワは宙で体勢を整えると、観客席へ向けて後方に飛び退く。円陣の獣人たちが、レカの前に槍や剣を構える。
「逃げんな!ゴルァあ!」
レカが唸るような声を上げた。壊れた右腕を抱えながら砂地を蹴る。斧槍が振り下ろされ、両手大剣が横薙ぎに振られる。だがレカは一瞬で円陣を突っ切った。左腕だけで獣人の剣を掴んで投げ飛ばし、その体を踏み台に再びジャドワを追う。
「クソッ!」
ジャドワの口から初めて焦りの声が漏れた。レカの目が紅く燃える。砂煙の中、テルは信じられない光景を見ていた。金のポニーテールが閃光を残して、獣人の群れを駆け抜けていく。仲間たちに裏切られ、タティオンの期待に応えようとし、傷つき、それでも戦い続けるレカの姿に、彼は心を揺さぶられていた。
「うおおおおお!」
レカの咆哮が轟く。ジャドワは観客席の最上部へ向けて跳躍したが、レカは一気に追い付いていた。空中で三段蹴りを繰り出す。ジャドワの顔面に靴底が叩き込まれ、骨の砕ける音が闘技場に響き渡った。
「ぐああっ!」
顔面を両手で覆ったまま、ジャドワの体が地面に叩きつけられる。アリーナの砂が轟音と共に巻き上がった。獣人たちの歓声が止まり、歴戦の兵士たちの顔が青ざめていく。レカは魔光灯の光の中、テルが隠れていた通路の前に着地した。右腕は痛々しく垂れ下がり、全身血まみれだが、その赤い瞳には今なお決意の光が宿っていた。
判断は皆さんに委ねたい。まあ自分はこのあと二つを人力でがっちゃんこして削減や加筆や推敲を加えることになるのだが。