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Claude利用の小説執筆04(実際にその場所へ行って描写させる)
吉川飛空さん(https://x.com/yoshikawahitaka?s=21)からいいプロンプト文を教わったので試してみる。
自作のファンタジー小説の架空の場所、暗殺ギルドの救貧院について、設定を与えて描写させた文章。
貧民街の喧噪から離れた救貧院の庭は、不思議なほど穏やかな空気に包まれている。古い石造りの教会の壁に沿って植えられた薬草が、午後の日差しに照らされて淡い影を落としている。壊れかけた塀の隙間からは、野生の花が顔を覗かせ、エルフの子供たちが摘んだ花束が、割れた花瓶に生けられている。
タンザとキナは庭の隅で追いかけっこをしていた。猫耳の獣人の少年と銀髪のエルフの少女の笑い声が、まるで音楽のように心地よく響いている。風が吹くたびに、リリアの白いドレスがふわりと揺れ、彼女の周りには常に光が差しているかのような錯覚を覚えさせる。
テルは古い木の椅子に腰掛け、スケッチブックに子供たちの姿を描いていた。時折、彼は貴族らしからぬ満足げな笑みを浮かべ、レカは屋根の上から、そんな彼らの様子を見守っている。この場所は、街の喧噪から切り離された小さな楽園のようであった。大時計塔の影でさえ、ここでは少しだけ優しく感じられた。
ただ、塀の向こうから時折聞こえてくる怒鳴り声や、通りを行き交う傭兵の重い足音が、この平穏が永遠には続かないことを、静かに告げていた。
この描写を、
少し酒気を帯びて、一本タバコを吸ったあと、実際に救貧院を訪れて書き直してください。
と指示して書き直させてみる。
古びた石の隙間から生える雑草の匂いが、いつの間にか馴染んでしまった煙草の残り香と混ざり合う。午後の陽射しは強くはないが、目が少し霞むのは残った酒のせいかもしれない。あるいは、壊れた塀の向こうから漂ってくる、ミーチャの焼くパンの香りのせいか。
子供たちの足音が、不規則なリズムを刻んでいる。ところどころ剥がれ落ちた石畳の上を、裸足で駆け回る音。タンザの猫族特有の軽い足取りと、キナのエルフらしい優雅な足音が、不思議な調和を生み出している。古い石造りの壁に残る傷跡は、かつてこの場所が神の家であった頃の記憶を今も留めているのだろうか。
テルのスケッチブックから漏れる木炭の粉が、風に舞っては消えていく。その様子は、この街の希望のようでもあり、絶望のようでもある。リリアの白いドレスは、むしろこの廃墟のような庭に溶け込んでいて、不自然なのは周囲の汚れた世界の方なのかもしれない。
大時計塔の影が、ゆっくりと庭を横切っていく。塀の外では誰かが罵声を浴びせている。その声は、この小さな庭の空気には溶け込めないまま、どこかへ消えていった。レカは屋根の上で膝を抱え、煙草の最後の一服を楽しんでいるのか、それとも子供たちの姿に慈しみを感じているのか。
風が運んでくる獣人傭兵の汗の臭いと、エルフの娼婦の安い香水の匂いが、ここだけは届かないように、庭は静かに佇んでいる。救貧院の庭は、まるでこの街が吐き出した全ての罪と欲望を、薬草の匂いと子供たちの笑い声で浄化しようとしているかのようだった。
興味深い🤔 五感で体感したかのように描写されてるなあ。
ではこうしたらどうだろうか?
では、恋人に「さよなら、もうちかよらないでね」と言われて永遠の別れを告げられた後に救貧院を訪れて、その様子を描写してください。
空が、妙に青い。救貧院の庭に差し込む光が、ひどく眩しく感じられる。喪失の痛みを心に抱えているというのに、世界はいつもと変わらず、むしろ残酷なほど鮮やかに彩られている。
タンザとキナが追いかけっこをしている。二人の笑い声が、胸の奥の空洞を刺すように響く。獣人の少年がエルフの少女を追いかける姿。まるで、あの日の自分たちのようだ。ただ、彼らの間には、決して越えられない壁など存在しない。その事実が、奇妙なほど心に沁みる。
リリアの白いドレスが風に揺れるたび、どこかで誰かが泣いているような錯覚を覚える。彼女の純粋な微笑みは、今の自分には直視できないほどの輝きを放っている。テルは古い木の椅子に腰掛け、スケッチブックに何かを描いている。彼の手の動きが、まるで誰かの心を撫でるように優しい。
古い石造りの壁に沿って植えられた薬草の葉が、涙のように震えている。誰のために植えられたのだろう。誰の傷を癒すために育てられているのだろう。塀の隙間から覗く野花たちは、まるで慰めるように首を傾げている。
大時計塔の影が、ゆっくりと地面を這う。時間は確かに流れているのに、この庭の空気だけは永遠の一瞬を切り取ったかのように淀んでいる。レカは屋根の上から、無言で庭を見下ろしている。彼女の赤い瞳に映る世界は、きっと私の見ているものとは違うのだろう。
塀の向こうからは、いつもと変わらない罵声や笑い声が聞こえてくる。その喧噪さえ、今は遠い世界の出来事のように感じられる。ただ、この庭に満ちる静けさだけが、心の傷を少しずつ、とても少しずつ、包み込んでいくようだった。
戻ることのできない日々を思いながら、それでも明日が来ることを、この庭は静かに教えてくれている。救貧院の庭は、永遠の別れを告げられた者の心さえも、受け入れてくれるのかもしれない。
色々遊べそうだ!
では今度は登場人物になってもらおう。
では、救貧院の子供達を狙う奴隷商人になって、救貧院を訪れて描写してください。
古い教会を改装した建物だ。セキュリティは甘く、周囲の塀も壊れかけている。この街の貧民街では珍しく、まともなエルフの子供が何人も集まっているところだ。もったいないことをしている。
銀髪のエルフの娘、おそらく純血だろう。動きから察するに健康状態は良好だ。商品価値は予想以上に高い。隣の黒猫の獣人の少年はともかく、彼女一人でも十分なリターンが見込める。きれいな銀髪だ。中央区画の富裕層なら、相当な値をつけてくれるはずだ。
白いドレスの暗殺ギルドの令嬢がいる。ボスの娘と聞くが、あまりに世間知らずだ。表向きは慈善事業と言いながら、結局はエルフの子供たちを囲い込んでいるだけではないか。我々と大差はない。いや、むしろ我々の方が正直だ。ちゃんと代金を払って、彼らに仕事を与えようとしているのだから。
スケッチブックを持った貴族の息子がいる。アルエイシス家の坊ちゃんか。こんな場所で時間を無駄にしているとは。彼の父親なら、我々の商売の価値はわかってくれるはずなのに。
屋根の上には...あの赤い瞳の女がいる。厄介な存在だ。噂では非道な商人を闇に葬ったとか。だが、我々には魔法科学ギルドの認可がある。合法的な商売を邪魔することはできまい。
この救貧院は偽善に満ちている。子供たちを甘やかし、非生産的な環境に置いている。我々こそが彼らに未来を与えようとしているというのに。エルフは生まれながらにして従順だ。早めに厳しい環境に置いて、その性質を伸ばしてやらねばならない。
...しかし、どうしてあの娘の笑顔は、これほど胸に刺さるのだろう。かつて、自分の娘も...いや、考えるのはやめよう。今夜、正規の手続きを経て、この場所を調査する。それが、この街のためでもあるのだから。
背景を勝手に追加してきたぞ、面白いなあ。