スペードの国のアリス(白) フルコンプ感想
プレイ日記 感想
キャラクタ別に。
・エリオット
明るくてさわやかな恋愛になると思ったら裏切られました。いないと不安になる執着と情緒不安定、価値観のぶつかり合い。
乙女ゲームって、両片思いのきゅん♡ってやつだけではなくて、リアルワールドの価値観と執着の擦り合わせまで見せてくれるんですね…それがメインの物語でした。
エースとの三つ巴も好きでした。エンド直前に出てくるのはマジで本当に不穏しかない…(褒めてる)
全ルートやった後ですが、結局このルートが一番好きです。妙なリアルさを伴っていて良いなと。
アリスに対しては正直で誠実、価値観がわからないなりに気を使うこともできるし本当にいい奴でした。感情は激重ですが。
・クイン
いつ好きになったのか明確にわからないのが辛かった。
最初に塩対応してた理由とか、合意を得ないでそのまま突っ走る理由とか、もうちょい欲しかった
まあ面倒くさい男ってことで説明がつくのかなー
ベストシーンはやはり、ルイスとの撃ち合いです。この手のキャラが感情爆発してるところはやっぱり良い!
教団作ったのはルイス、みたいな話題があったけどこれの詳細は続編かなぁ
クインはアリスと会ってから、性格が丸くなっちゃうのでそれは好きです。恋によって性格変わる人ってこの人だけかも。
・ディー&ダム
とにかく子供に懐かれて可愛かった。
命の軽さ関係の価値観の合わなさと、過去の自分達をアリスが受け入れてくれるかどうか?の二本軸。
過去がめっちゃ重いし悲壮感。
愛が一番重かったのはこのルートな気がする。過去や深層心理に触れているからそう思うのかも。
過去を受け止められなかったノーマルエンド、価値観の違いを受け止めきれないまま双子と一緒になることを決めたグッドエンド、どちらも後味が悪いけどとても印象的。子供に無責任に好かれるとこうなるぞという怖さ。
子供でニコイチという特殊ケースなので、背徳感がやばい。順番にキスするシーンがこのゲームで一番エロいと思った
・ブラッド
お色気担当なので、どんな大人な関係なのかと思ったら思いがけず純愛。
一番恋愛小説でした。
記憶喪失のままで居させたい理由って、アリスに元恋人のことを思い出させたくないから!?えっそれだけ!?という驚き。
このルートのブラッドは、ハートの国でもクローバーの国でも、どの国にいてもアリスに片思いしていてそれを隠していたという設定なのが良い。
この不思議ワールドは時間の国ということもあって、どれだけの時間ブラッドがアリスを想い、待っていたのかと思うと…
・ルイス
普通に良いやつじゃないか…!色々伏線は残ってるけどね!
ジョーカーやらペーターやら真相やらも挟まってくるので、感情が追いつかない。
白ウサギと比べて自分は本物ではない、ということを気にしていること
生き物の扱いが苦手ですぐ壊しちゃうのを気にしていること
そんな話をしてました。
どちらも、ルイスが勝手に気にしていることなだけなんですよね。
でも、アリスがその認識を変えていく…みたいな話だと思う多分。
恋愛感情を徐々に獲得していくのが楽しかったです。アリスに言われて気づくことが多かった。
ルイスが白ウサギっぽいコメント(僕じゃなくていいから、誰かを好きになってこの世界に残ってほしい)を他ルートでしているので、なんなんだろうな〜と思う。やはり立ち位置的に白ウサギに近い人なんですかね?
書きたいサブキャラ
・エース
エリオットルートから始めたので、その後も出てくる度にドキドキでした。またお前かよ。
エリオットvsエース、ルイスvsエースが各ルートであったけど
面白かったのはエリオットの方。
エリオットとエースは対で、ルイスとペーターが対だと思うからかなぁ。
生きる指針があって、誠実で、正直で、自信を持ってて、好きな子にも優しくできるし、守ってあげられる
VS
生き方に迷ってて、不誠実で、本当の気持ちは話さないで、好きな子を傷つけるし、誰かにとられるなら自分が壊したい
こんな感じ?私のエース観ひどいな…
迷いが無くて真っ直ぐなエリオットは、エースから見たらひどく眩しいだろうなとは思う
・ジョーカー
意味深で好きですねえ
べらんめえのブラックさん好きだ。普通に優しい。
ホワイトさんは回りくどくて性格が悪いです。迷っているのが魅力的なんて性格悪い人じゃないと言えないでしょ。人が迷っているのを見ると喜ぶ。
迷うことってジョーカーさん2人にとって良いことなのかな〜
ホワイトさんは、迷い苦しむのを見るのは好きですが
ブラックさんは、迷い苦しむと仕事が長引きそうだから嫌そう。
だから、「迷うな。それだけを見ろ。選べ」っていう発言が多めなのかな
・グレイ
ほんっとに日常会話癒された!!!普通って大事だ!駅に滞在させて!!!
・アリス
ずいぶんしっかり者で、責任感が強い人。ハンニバルもお姉さんみたいって言ってたけどそれ。
○○しなければ…が多い人で生きづらいから記憶無くして良かったねという面もあった。
記憶を戻さなくてはという思いも、○○しなければの無意識の使命感から来るもので、本心から記憶を取り戻したいとは思ってないのでは?とさえ感じる。言い過ぎか。
好意を持った相手に、同時に責任感が芽生え出していた。双子のときは特に。この人の行動原理は、責任感なんだろうね。
そのへんを理解しているエースは、的確に煽ってくるし、ブラッドは双子・エリオットルートのときに「踏み込むなら覚悟を決めろ」系のこと言って逃げられないようにしている印象。
別に責任感なしで好きとか嫌いとかを決めても良いのにどこまでも真面目。真面目で頑固者だった。だから、落ち込みすぎて絶望してこの世界に来ちゃったんだけどね。
特殊能力が身につき始めていた。
強い念があれば以下ができる
過去夢(エリオット、クイン)
ルーレットに落ちる数字を操作
銃弾を避ける
…人間やめてるなぁ
一番吹っ切れてるのが、クインルートだと思う。全部壊して全部作り直す。爽快でした。
誰もがみんなアリスを好きになるというご都合主義の世界観ですが
最後に行くまでに、アリスは相当苦しい思いを(時間が止まってほしいと願うくらいの辛さを)現実世界で感じていて
さらに自分は幸せになってはいけないと枷を持ってたらしいことが判明してくるので
その辺の背景を踏まえると「アリス、誰かに好かれて幸せになれ」の気持ちが強くなってきて応援していた
この世界の住民は「後悔の時間」の化身だから、無意識下で同情してんのかな→だから、余所者のことはみんな好きになる?
アリスがペーター(時間)を忘れることに意味があるなら
逆に、他のキャラ(他の時間)たちがアリスに執着していくことには、どんな意味があるのかなーー
乙女ゲームだからそれはそこまで追わなくていいか。
このままペーターのことを忘れて、この世界に居続けたらどうなるんだろ。
同じ時間を担当しそうだから、会わなそう?
「どうしてここに来たのか忘れちゃった。なにか動物を追ってきたらここに着いたの。」なんてアリスが言うのかな。
案内人と余所者の関係も複雑だ。
・全部のエンド
全部エンドを見ました
アリスの記憶が完全に戻るエンドは無かったし、現実世界に戻るエンドも無くてなかなかの絶望感です。戻れないってことですよね…それとも続編で戻れる?